日銀旧金沢支店跡 金沢市、25日にも取得申請
日銀は15日、旧金沢支店(金沢市香林坊2丁目)の土地、建物の売却に向け、国や地方公共団体などから取得の申し出を受け付けると発表した。期間は25日~来年1月22日で、金沢市が25日にも申請する。 日銀は15日に開いた政策委員会で売却を機関決定した。対象となる土地の面積は4734平方メートル、建物は鉄骨・鉄筋コンクリート造、地下1階、地上3階の1棟で、延べ床面積は約5千平方メートル。このほかに車庫や倉庫、物置などがある。 日銀によると、受け付けを締め切った後、契約内容や売買価格などについて交渉し、契約書を交わす。契約の時期については「現時点で未定」(担当者)とした。 金沢市の村山卓市長は15日、北國新聞社の取材に対し、「市が責任を持って取得し、早期の利活用を図っていくことが大切だ。速やかに日銀へ申し出たい」と述べた。 旧金沢支店をめぐっては、昨年11月に開かれた金沢経済同友会と村山市長の意見交換会で、市長が跡地を取得する意向を表明。市が跡地のあり方を探るため設置した有識者による懇話会は、早期に利活用の検討に入るよう求めている。 ★日銀の旧金沢支店 1909(明治42)年、全国で9番目、日本海側初の出張所として香林坊2丁目の現在地に開設された。旧支店の現在の建物は1954(昭和29)年に完成した。北陸三県を業務エリアとし、新支店を昨年11月に金沢駅西の広岡3丁目に移転した。