博多駅前での女性刺殺事件、きょう午後判決 ストーカー違反罪は否認
JR博多駅前で昨年1月、元交際相手の女性(当時38)を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた住所不定、無職の寺内進被告(32)の裁判員裁判の判決が28日午後、福岡地裁(冨田敦史裁判長)で言い渡される。被告は、起訴内容のうちストーカー規制法違反の罪を否認し、そのほかの罪は認めている。検察側は24日の公判で、懲役30年を求刑していた。 【写真】寺内進被告=本人のフェイスブックから 検察側の冒頭陳述などによると、寺内被告は川野美樹さんと交際終了後、LINEでメッセージを送ったり勤務先に電話したりしたため、川野さんが県警に相談。被告はストーカー規制法に基づき、つきまといなどを禁じる命令を受けていた。 しかし昨年1月16日午後6時過ぎ、福岡市博多区博多駅前2丁目の歩道で、勤務先から帰宅する川野さんを待ち伏せしてついていった後、胸や首などを包丁で多数回突き刺して失血死させたとされる。 今月21日まで4日間に分けて実施された被告人質問で、寺内被告は事件当時について「頭が真っ白になった」としながら、断片的な記憶を語った。 博多駅前付近で事件前に数分間立っていた点については「たばこを吸っていたと思う」「携帯(電話)料金を払うか迷っていた」と説明。川野さんに会うことは「予想はしていなかった」とし、待ち伏せしていたとの検察側の主張を否定した。
朝日新聞社