大手企業を1年で退社した24歳 「やり切って死にたい」〝自分軸〟のキャリア観
「入社して1年。自分のやりたいことだけはやり切って死にたいと思ったのでこの決断を下しました」――。新卒1年で大手企業を退社する選択をした24歳に、キャリアについての考えを聞きました。(withnews編集部・金澤ひかり) 【画像】「人生ゲーム」にも多様な選択肢 「ゲーム実況」「昆虫食考案」
人事にも伝えた「2、3年で退社」
大手人材派遣会社を4月末で退社するというケージ-さんは、現在24歳です。23歳で就職をしたものの、ほぼ1年で退社の選択をしました。 「元々、2、3年で退社する予定で就職活動をし、人事の担当者にも伝えていました」というケージ-さん。退社後は自身が運営する、エスニック料理店の紹介を中心としたサイト「エスニックマガジン」(https://www.instagram.com/kg_ethnicfood/)の拡大に主眼を置き、起業を見据えています。 行動力の源は、学生時代の経験にあるといいます。 ケージ-さんは、東アジアを中心に旅をしていました。インドから始まり、フィリピンでの留学、バングラディッシュではインターン――。2019年度の1年間は休学し、その間は東南アジアを中心に旅を続けました。 「動画編集などの技術があったので、そこで収益を得ながらの生活でした」
周囲には内々定者も…大学3年の1月に就活開始
2020年になり、新型コロナが流行し出すと、当時滞在していたマレーシアから帰国。その年の春に大学2年生として復学しました。 その頃はコロナが落ち着いたらまた海外を回ろうと思っていたため、自身で立ち上げた「エスニックマガジン」の運営や、アルバイトに明け暮れ、就活は意識せず、大学生活を送っていました。 ただ、なかなかコロナの収束が見えない中で、先が見通せないことに不安を感じ始めます。「コロナに人生振り回されるのか、と落ち込むくらいなら、一度、新卒就活というものを体験してみよう」と前向きに就活に挑むことを決めました。 ケージ-さんが就活を始めたのは2022年1月。周囲には前年のサマーインターンなどにも参加し、すでにほぼ内定が決まっているような友人もいました。