飯田健太郎、体重超過で強化選手はく奪後の初戦で敗れる 今後は白紙「整理がついてない」…柔道全日本
◆柔道 全日本選手権(29日、日本武道館) 体重無差別で日本一を争う大会で、飯田健太郎(旭化成)1回戦で姿を消した。阿部拓馬(山形県警)に横四方固めで一本負けした。 男子100キロ級で昨年まで3年連続で世界選手権に出場していた飯田が、思わぬ形で初戦敗退を喫した。序盤から積極的に仕掛け、3分過ぎに場外際で得意の内股で相手を倒した。だが「自分の中で完全に決まった感覚があった。一本と決めつけてしまった」。主審の「技あり」の宣告が歓声で聞こえず、一本勝ちと自己判断して力を抜いたところを相手に寝技で抑え込まれた。「(内股が)焦りというか、パニック状態になってしまった」と肩を落とした。 パリ五輪代表争いに敗れ、今月上旬の全日本選抜体重別選手権では1・8キロ超過で計量失格。全柔連の強化指定もはく奪された。今大会の出場も「大会も出ずに練習からやった方がいいんじゃないか。一回、柔道と距離を取りたい気持ちも少しあった」と悩んだというが、「予選から勝ち上がって取った権利。先につなげるとか、そういう気持ちを全部なくして、ただ全日本選手権に挑戦するという気持ちで臨んだ」と語った。 パリ五輪を逃したことで「引きずっている部分もあるし、モチベーションの低下もある」と認める。今後も100キロ級で戦うのか、強化選手復帰を目指すのかについても「階級を上げるのか、上げないのか。これから第一線目指して柔道をやっていくのかとか、そういうところもまだ自分の中で整理がついてない状態。まだ分からない」と白紙とした。
報知新聞社