甘利大臣辞任会見(全文2)大臣室、大和事務所で各50万円を受け取る
金銭授受疑惑が報じられている甘利明経済再生担当相が28日午後5時から記者会見し、自身の疑惑について事実関係などについて説明。寄付として秘書に適切に処理するよう指示したものの、業者から計100万円が渡ったことを認め、「秘書のせいと責任転嫁できない。閣僚の職を辞する」と辞意を表明した。
S社総務担当者から大臣室、大和事務所で各50万円を受け取る
2月1日、面談の前にA秘書のほうから、大臣に詳しい説明等はしていなかったが、敷地の下から産廃が出てきて、UR、企業庁と問題があるようなので話を聞いてもらえますか、という程度の説明をしたと思う。面会時間は20~30分ぐらいで雑談がほとんどだったと記憶している。 産廃の件については、総務担当者はファイル2冊くらい持ってきて説明をしていた。大臣は総務担当者の説明を聞き、S社のほうで産廃を掘り出した等と言っていたのに対し、自分で掘り出したのなら自分で処理するしかないとか、見つけた段階ですぐに言わなければ駄目なのではないか等と言っていたと思う。その後、大臣は総務担当者が持参した資料を東京のE秘書に渡しておいてくれということだった。大臣は総務担当者の話を聞き、面倒に思ったのではないかと思う。この件はこれで話が終わった。 記憶が定かではないが、総務担当者は、帰る前に甘利大臣に50万円の入った封筒や手土産を渡していたと思う。社長のときと同じように、お祝いの趣旨と聞いていた。大臣からしっかり処理しておいてくれと言われ、現金50万円の入った封筒を受け取った。これについてはいったん大和事務所にある金庫に入れた。以上が平成26年2月1日に面会を設定した経緯および50万円の授受の状況等についてA秘書が弁護士に説明をした内容であります。 続いて、大臣室および大和事務所で執行された各50万円の会計処理について、A秘書が弁護士に説明した内容であります。平成26年2月1日に大和事務所で渡された50万円は、平成25年11月14日の大臣室で社長から渡された50万円と合わせて、平成26年2月4日に13区支部で寄付として入金処理をした。このうち平成25年11月14日の50万円は、E秘書が1月下旬ころ大和事務所に持ってきていたと思う。A秘書が、お付き合いをしてるところからのものなので、大和事務所で処理をすることで持ってきたと思う。持ってきたのは、平成26年1月ころになったのは、平成25年末が大臣の舌がんの件でE秘書に余裕がなかったからではないかと思う。 A秘書が大和事務所の経理担当者に、E秘書が持ってきた50万円とこの50万円の合計100万円につき、S社からの100万円の寄付として第13区支部で処理するよう言い、S社宛ての領収書を作成してもらいS社に送ったと思う。 さらに、産廃の件の対応状況について、A秘書が弁護士に説明した内容を申し上げます。 総務担当者が持ってきた資料は、甘利大臣が総務担当者との面会時にE秘書に渡しておいてと言っていたので、そのまま事務所の誰かにE秘書に届けてもらったと思う。E秘書に献金のことは伝えていない。その後、ずいぶん待たされた記憶があるが、それから数カ月以内にはE秘書が千葉県に電話した結果を伝えてきた。E秘書から電話をもらい、その後、総務担当者に対し、千葉県も処理に困っていて難しい、千葉県とはこれ以上話ができない、力になれないと思うと伝えたと思う。A秘書が弁護士に説明した内容の説明は以上です。 弁護士によりますと、第13区支部の政治資金収支報告書には、平成26年2月4日にS社からの100万円の寄付金の記載があることが確認できました。また、大和事務所の経理事務員に対して電話でヒアリングをしたところ、S社からの寄付金として処理をした等の説明を受けたとのことです。 一方、E秘書も弁護士に次のとおりの説明を行っています。 11月14日、A秘書の案内で総務担当者や社長らが大臣室で大臣と面会をした。一緒にいたが、A秘書が連れてきたので関心を持って見聞きしていなかった。どのようなやりとりがなされたかはほとんどほとんど覚えていない。大臣からお菓子と言われ受け取った、手土産を渡された記憶がある。その後、中を確認したところ、立派な祝儀袋のようなものが入っているのに気が付いた。大臣からはきちっと処理するよう言われ、A秘書の関係なので大和事務所に持っていくのがいいと思い、時期は覚えていないが大和事務所に行ったときに持っていった。大臣の舌がんの件があったので、年が替わっていたかもしれない。大和事務所で適切に処理すると思っていた。どのように処理したかは聞いていなかった。 また大和事務所から資料が送られてきたことがあったかについては、いつ資料が送られてきたかは覚えていないが、大和事務所から送られてきたことはある。普段でも、地元で国絡みの陳情があるとそれが送られてくることはある。重要な案件であれば、甘利大臣から資料届いたか、等々、聞かれることがあるが、この件では甘利大臣からはまったく話はなかった。E秘書も甘利大臣に報告しなければならない重要な案件でないと思い、甘利大臣にはまったく説明や報告等はしていない。 資料に記載のあったところへ電話をしたが、千葉の企業局のほうにと言われたのでそちらへ電話をした。案件の内容は説明しているかもしれないが、どのような説明をしたか等は覚えていない。一般論としてこのような場合、誰が処理するのか等について質問をし、一般的に地主が処理するという回答だったと思う、との説明でありました。以上が、E秘書が弁護士に対して行った説明の内容であります。