「特化型」拡大×デジタル導入…スターバックスコリアが変革を推進
【11月21日 KOREA WAVE】スターバックスコリアが、特化型店舗の拡大やデジタル技術の導入を通じ、事業モデルの変革を図っている。競争が激化する韓国のコーヒーフランチャイズ市場で生き残るための戦略で、顧客体験の向上と収益性の改善を目指している。 来月には江原道春川市に新店舗「ザ・春川義岩湖R店」を開店予定で、同地域では初の特化型店舗となる。こうした大型店の展開は、地域ごとの特性を活かした「スペシャルストア」戦略の一環であり、既に全国に11店舗が展開されている。例えば、南漢江沿いの「ザ・楊平DT店」や、廃劇場をリノベーションした「京東1960店」など、地域の魅力を引き出した店舗が顧客を引き付けている。 また、混雑緩和を目的に今年初めから混雑する約90店舗に振動ベルサービスを導入。今後はキオスク(無人注文機)の導入も検討中で、顧客利便性の向上に努めている。これらの取り組みは、既存の効率性を高めるだけでなく、顧客満足度向上にもつながる施策だ。 スターバックスコリアは、これまでも独自の革新を通じて注目されてきた。例えば、世界で初めて非対面注文アプリ「サイレンオーダー」を導入し、その成功はグローバル市場へも展開された。また、インサドン店舗では韓国語の看板を使用し、いくつかの店舗には座敷席を設けるなど、韓国固有の文化を反映したサービスを提供している。 しかし、これらの変革の背景には、運営会社SCKカンパニーの収益性向上への取り組みもある。同社は昨年過去最高の売り上げを記録し、今年は3兆ウォン(約3300億円)を超える売り上げが見込まれる一方、営業利益率は減少傾向にある。2021年には10%以上だった営業利益率が、2022年には4.8%まで低下した。 スターバックスコリアはこれについて、「これらの新サービスの導入は、収益性向上よりも顧客利便性向上を優先した決定」と説明している。新たな試みを通じて競争力を高め、顧客の満足度を高めることで、長期的な成長を見据えた戦略といえる。 スターバックスコリアは「今後も革新的な取り組みを通じ、製品やサービスを高度化することで、顧客に新たな価値を提供していく」と強調している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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