「20年前の宣言を回収」タイ語教室に通って10年の森脇健児 50代でも学ぶ楽しさ「認知症予防にもなればいいなと(笑)」
■障がい者レストランで小さな優しさに出合う ── その日のネタをみずからの足で探されているとはスゴイですね。 森脇さん:ラジオの帯番組では、その日の時事ネタや社会ニュースなどを取り上げて掘り下げていくけれど、そこには太刀打ちできないし、僕よりもっと適した人がたくさんいます。同じことをやるよりも、もっと身近なローカル情報や、そこに住む街の人たちの息遣いが感じられるようなことを伝えていきたいなと。 たとえば、この間、散策中にたまたま入ったレストランが、障がい者の方が接客を行う店だったんです。食べ終えて箸袋をみたら「いつも来てくれてありがとう。また来てください」と書かれていて。彼らが心を込めて、一つひとつお礼の言葉を書いていると聞いて、心が温かくなりました。自分たちでネタを探して、心が動いたことをリスナーさんに届けるので、実感がこもって伝わりやすいじゃないかなと思っているんです。
── ターゲットにしているリスナーはどんな人たちですか? 森脇さん:僕と同世代の40~50代くらい。ラジオ好きな人に聞いてもらえるとうれしいなと思っていて。いまはradikoのアプリを使えば、全国どこにいても地方ラジオを聴くことができますから、関西以外からもメッセージをいただくことが多いんです。まだ始まって半年なのでこれからですが、全国のラジオマニアに認められる番組にしていきたいですね。
■「セリフが覚えられない」から始めた語学の勉強 ── マラソンやボクシングなど、これまでいろいろなチャレンジをされてきた森脇さんですが、あらたに取り組んでいることはありますか? 森脇さん:「タイ語」ですね。じつは10年前から、ずっとタイ語の学校に通っているんです。 ── 10年も!そもそもなぜタイ語を習おうと思ったのですか? 森脇さん:2014年に、TBSテレビ『日曜劇場 ルーズヴェルト・ゲーム』というドラマに出演させていただいたのですが、3行以上のセリフが全然、覚えられなくて。当時47歳でしたが「こんなに記憶力が落ちているんだ」とショックを受けました。頭を使わないとダメだ、覚える作業をやろうと思っていたところ、ちょうどプーケットマラソンに出場することになり、タイに行ったんです。