コートの中ではバチバチと、コートの外では笑い転げて(3)(Bリーグ・アルバルク東京 安藤周人 × 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 齋藤拓実)
コートの中ではバチバチと、コートの外では笑い転げて(2)より続く 2人の話を聞いていると『気のいい兄貴と突っ込み上手な弟』の図が浮かんでくる。今回の対談では何度も何度も大きな笑いが沸き起こった。だが、話が今シーズンのことになると表情がガラッと変わる。チームの現在地とこれから、勝利するために自分が担うもの、目指すもの。真剣に語りながら時折のぞかせる負けん気は、私たちが良く知るコートの中の安藤周人と齋藤拓実だった。(取材日:11月28日)
「お互い今シーズンを力いっぱい走り抜こうな」(安藤)
── 12月23日、24日に行われる試合はアルバルク東京のホーム・アリーナ立川立飛に名古屋ダイヤモンドドルフィンズが乗り込むわけですが、試合後、齋藤さんはそのまま名古屋に戻るのですか。 齋藤 いえ、自分は実家がこっちなのでそのまま延泊するかもしれません。 ── じゃあ、久しぶりに安藤先輩とゆっくり話す時間もあるかもしれないですね。 齋藤 はい。ごちそうしてほしいです。 安藤 そういうことはまったく考えていません。 齋藤 ええっ! 安藤 「ええっ!」じゃない。ちょっと聞いてくださいよ。マジな話、拓実はいっつも急に電話してきよるんですよ。「今、ここにおるから来て」とか「1時間後、ここで待ち合わせな」とか、あたりまえみたいに言いよる。こちとら家庭があるんだっつーの。 齋藤 じゃあ先に言っとくわ。今度の試合が終わったらご飯に行こう。 安藤 うん、いいよ。行こな。 ── 安藤さん、即答ですね(笑) 安藤 一応、事前に言ってきたので(笑)。拓実、立川で待ち合わせな。 齋藤 車で迎えに来て。 安藤 なんで迎えに行かなあかんのや。 齋藤 その日、髪切りに行くかもしれないし。 安藤 おまえな、そういうとこやぞ、そういうとこ。 ── 齋藤さん、わざわざその日に東京で髪切るんですか。 齋藤 僕がアルバルクにいたときにお世話になってた美容師さんがいて、その人に切ってもらっているんです。で、周さんもアルバルクに来てからその人に切ってもらってるんです。 ── なんと!散髪ブラザーズじゃないですか。 安藤 まあ、普段から拓実は弟みたいなもんですから。 ── 安藤さんは優しいお兄さんのような感じがしますね。 安藤 そうでもないですよ。弟の性格が悪すぎるから優しく見えるだけで。 齋藤 そういう言い方するのやめてもらえますか。 ── 安藤さんは優しくて、みんなから好かれているイメージがあります。 安藤 そうですね。そういうイメージを持つ気持ちはわかります。 齋藤 それ、自分で言っちゃう?(笑) ── 一方の齋藤さんは周りのことをよく考えている賢い人というイメージ。 齋藤 ありがとうございます。時々考えられないこともありますけど。 安藤 いや、いや、いや、拓実は賢いというよりズル賢いんですよ。甘え上手だからついついこっちが乗せられる。 齋藤 だから、そういう言い方するのやめてもらえますか。 ── なんやかんや楽しそうです。 齋藤 周さんといると楽しいです。 安藤 ハハハハハ