安藤サクラ、第47回日本アカデミー賞主演・助演で最優秀賞W受賞! 歓喜のガッツポーズ
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1167回】 【写真全11枚】安藤サクラ、トロフィー片手に力強くガッツポーズ
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。 3月8日、グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールにて「第47回日本アカデミー賞」授賞式が開催されました。今年度の賞レースでは『ゴジラ-1.0』が8つの部門で最優秀賞を獲得。日本時間3月11日にアメリカ・ロサンゼルスで開催される「第96回アカデミー賞」にはずみをつけました。 そして個人賞では、安藤サクラが最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞をダブル受賞。史上4人目の快挙を果たしました。そこで今回は、女優・安藤サクラをクローズアップ。出演作とともに、彼女の魅力を深掘りします。
パワフルでハートフル! 日本映画界を担う実力派女優
安藤サクラが最優秀主演女優賞に輝いた映画『怪物』は、日本屈指の映像作家・是枝裕和監督と稀代のストーリーテラー・坂元裕二氏がタッグを組んだオリジナル作品。喧嘩した子どもたちの主張が食い違っていることをきっかけに、社会やメディアを巻き込む騒動へと発展していく様子をミステリータッチで描いた意欲作です。 本作で、息子を溺愛するシングルマザー・麦野早織を演じた安藤サクラ。撮影現場においては「主人公となる子役の2人がどう映るか……ということをいちばんに考えてお芝居をしていた」と語るとおり、主役の2人を、そして作品全体を支える確かな演技力で存在感を放っています。
是枝裕和監督とは、『万引き家族』以来2度目のタッグとなった本作。「是枝監督は、年齢や部署を問わず、みんなの意見を取り入れて撮影なさる方。私たちは安心感を抱きながら現場に参加することができる特別な場所です」と、撮影現場を振り返ります。 そんな彼女が一躍注目を集めた映画と言えば、やはり『百円の恋』。実家でひきこもり生活を送る32歳の女性が中年ボクサーと出会い、ボクシングを通じて変化していく姿を描いたヒューマンドラマ。 以前、メガホンを取った武正晴監督がオーディションで出会った安藤サクラのことを「(主人公の)一子が入ってきたかと思うぐらい殺気立っていた」と述懐していたことが思い出されますが、「第39回日本アカデミー賞」での最優秀主演女優賞受賞も納得の熱演をみせました。