3連覇狙う大阪桐蔭、「速球派右腕4人」強力投手陣と「接戦での強さ」で優勝候補筆頭! 【明治神宮大会チーム紹介】
15日から開幕する第54回明治神宮大会。高校の部では各地区大会を勝ち抜いた10校が出場する。優勝校の地区にはセンバツ出場枠が1つ与えられることになる。 今大会、優勝候補として期待されるのが、3年連続優勝を狙う大阪桐蔭だ。昨年は前田 悠伍投手(ソフトバンク1位)の活躍で神宮大会史上初の連覇を達成したが、今年はどんなチームなのか。 【一覧】高校生注目選手リスト34人
1点差勝利が大阪大会5回戦以降5試合!今年は接戦に強い
<大阪大会の勝ち上がり> 2回戦 6-3 太成学院大 3回戦 12-3 関西創価 4回戦 9-1 上宮 5回戦 3-2 近大付 準々決勝 5-4 大体大浪商 準決勝 18-1 桜宮 決勝 3-2 履正社 <近畿大会の勝ち上がり> 1回戦 6-0 高田商(奈良) 準々決勝 4-3 報徳学園(兵庫) 準決勝 4-0 京都国際(京都) 決勝 2-1 京都外大西(京都) まず勝ち上がりを振り返ると、接戦での強さが際立つ。大阪大会5回戦以降から1点差勝利がじつに5試合もあった。 5回戦では近大附に3対2、準々決勝の大体大浪商には5対4、そして決勝の履正社には3対2と接戦をものにした。続く近畿大会でも、準々決勝は報徳学園(兵庫)に4対3、さらに決勝戦の京都外大西(京都)戦でもには2対1。豪快な打撃で勝ち上がるイメージの強い大阪桐蔭だが、今年のスタイルは「粘り強さ」なのだ。
140キロ後半の速球を投げ込む投手が4人 潜在能力の高さは日本一な投手陣
今年の大阪桐蔭が接戦に強い理由は、強力な投手陣にある。エースの平嶋 桂知投手(2年)は188センチの長身から繰り出す140キロ後半の速球で勝負する本格派右腕で、近畿大会1回戦の高田商戦では6回無失点、準々決勝の報徳学園戦では6回2失点。その投球スタイルは12年春夏連覇に貢献した藤浪 晋太郎投手(オリオールズ)を彷彿とさせる。 近畿大会で大きく評判を高め投手が、最速151キロ右腕の森 陽樹投手(1年)だ。聖心ウルスラ聡明中時代から評判の速球投手で、中学時代の最速は143キロだったのだが、高校入学1年で最速151キロまでレベルアップ。近畿大会では7.2回を投げ、12奪三振の快投を見せた。先発、リリーフともにこなし、自慢の直球でねじ伏せる姿は1年生には見えなかった。おそらく今大会で最も評判を高める可能性が高い投手。スター候補と言えるだろう。 中野 大虎投手(1年)は、この秋、3回を投げ無失点。最速149キロのストレートは伸びがあり、根尾 昂投手(中日)に近いか。 また、南 陽人投手(2年)の復活も大きい。最速146キロのストレートは勢いがあり、鋭く曲がるスライダーの切れもよい。フィールディングも巧みで、投手としての完成度が高さが光る。準決勝の京都国際戦では、6回無失点の好投を見せた。 ここまでじつに4人の速球投手をあげてきたが、注目投手はまだいるのだ。技巧派左腕・山口 祐樹投手(2年)である。近畿大会の報徳学園戦では1回1失点とコントロールも定まらず悔しい投球になってしまったが、大阪大会では準々決勝の大体大浪商戦では5回無失点、準決勝の桜宮戦で4回無失点の好投を見せ、厳しいマウンドをくぐり抜けてきた。彼のような技巧派左腕の存在は優勝には必要なピース。神宮大会までの練習試合で好投し、ベンチ入りを勝ち取ることができるか注目していきたい。