事件を受けて、警察は池田組本部事務所の家宅捜索に入った

買い物客で賑わう日曜日のショッピングモール。敷地内にある『スターバックス』に訪れた二人の男性が、飲み物を購入して屋外のテラス席に移動する。二人は言葉を交わしたかと思うと、突然そのうちの一人が拳銃を取り出し、相手の上半身を狙って複数回発砲。けたたましい銃声でパニックとなった店内の様子を横目に男は足早に店から立ち去り、そのまま姿をくらましたのだった――。 【衝撃の内部写真】すごい…！　1月に行われた六代目山口組・高山清司若頭ら“極道トップ３”集結の「緊急頂上会議」の内幕 １月14日午後３時40分頃、愛媛・四国中央市の『スターバックスコーヒーイオンタウン川之江店』で、石川雄一郎さん（49）が銃殺された。「男性が撃たれた」と110番通報があったのは、同日午後４時頃のことだった。 「警察が店に駆けつけると、意識不明で倒れている石川さんを発見。すぐに病院へ救急搬送されましたが、死亡が確認されました。事件後、犯人は車を捨てて徒歩で逃走しています」（地元紙社会部記者） 翌15日、愛媛県警は石川さんを殺害した疑いで指定暴力団池田組若頭の前谷祐一郎容疑者（62）の逮捕状を請求し、公開指名手配へと踏み切った。その一方で、暴力団関係者の間では、事件直後から石川、前谷両名の名前が取り沙汰されていたという。 「もともと、前谷と石川は同じ六代目山口組の傘下組織に所属しており、二人は先輩後輩に当たる関係。しかし’15年の分裂後、当時神戸山口組の傘下にあった池田組に前谷が移籍して若頭に就任。石川は六代目山口組の二次団体へと移り、二人は敵対関係となっていた。加えて一昨年、愛媛で開かれた地元の祭りで前谷と石川が揉めて、喧嘩沙汰になっている。一説では石川が前谷のことをバカにするような言動をしてトラブルになり、前谷は恥をかかされたと聞いている。そんな二人の関係もあり、ヤクザ業界では『前谷が犯人では』という言説がすぐに出回った」（愛媛の暴力団関係者） 県警は特別捜査本部を設置し、約200人態勢で容疑者の行方を追っているが、その足取りは依然として不明のままだ（１月29日時点）。 「前谷容疑者は現場から徒歩で逃亡した後、車や電車を使って関西方面に向かったとみられています。また、前谷容疑者が所属する池田組を含めた複数の関係先にガサ入れを行い、逃亡先の割り出しを急いでいる状況です。拳銃を所持したままの逃走ですから、一刻の猶予もありません」（捜査関係者） 一般人を巻き込みかねない危険性を孕んだまま逃走を続ける前谷容疑者だが、実は逃亡前、知人に対して次なる“犯行予告”とも取れる言葉を残していたという。前出とは別の暴力団関係者は、組織から回ってきた通達についてこう語った。 「関係先から、『前谷が知人に対してあと何人か殺すと告げてから逃げている。身辺にはくれぐれも気を付けるように』との通達が来ている。この連絡は末端の組員にまでしっかりと周知するようにとの指示が出ており、界隈では緊張感が高まっている」（別の暴力団関係者） 闇へと消えた前谷容疑者。逃亡前に口にした“犯行予告”が現実とならないためにも、一日も早い身柄の確保が求められる。