磐田―広島　後半33分、広島に2点目のゴールを許し、悔しがる川島（中央）ら磐田イレブン＝ヤマハスタジアム

　明治安田J1リーグは6日、各地で第33節の試合を行った。磐田はホームで広島と対戦し、1ー2で敗れた。 　【評】磐田は後半にいったん追い付いたが、広島に競り負けた。 　序盤から相手の攻撃をしのぎ、カウンターを狙った。クルークスがサイドから仕掛けて好機をつくったが、前半41分にCKを押し込まれて先制を許した。 　後半7分、CKの流れから松原が押し込んで同点に追い付いた。だが、33分に自陣右からのクロスを中央で合わされて勝ち越された。試合終了間際に途中出場の西久保が頭でゴールを狙ったが、相手GKに止められた。 ■善戦も勝ち点奪えず、3戦勝ちなし 　首位広島に必死に食らいついたが、降格圏18位の磐田は勝ち点を挙げることができなかった。セットプレーから3試合ぶりのゴールを奪って追い付いたものの、終盤に耐えきれずに失点。シーズン終盤に来て痛恨の連敗で3試合勝ちなし。残留圏の17位との勝ち点差は6にまで広がった。 　広島の強力な攻撃陣に対し、今季初めてスタートから3バックで対抗した。守備時は5人で最終ラインを固めて相手の猛攻を前半はCKからの1点でしのいだ。だが、司令塔のMF中村が「セットプレーを与えすぎた」と悔やむように、CKとFKは合わせて相手に29本も献上。それだけチャンスを与えては、実力で上回る広島が決定力を取り戻すのも、時間の問題だった。 　後半7分にCKの流れからDF松原が左足で押し込む今季3点目で同点に追い付き、息を吹き返した。だが、33分に前節名古屋戦と同じように自陣右サイドの守備が甘くなったところを突かれて勝ち越された。松原は「一瞬の隙を与えると点を取る、質の高さが相手にあった」と脱帽するしかなかった。 　11戦負けなしで首位を走る相手に善戦し、新たな選択肢となる3バックにも一定の手応えをつかんだのは収穫。だが、残り6試合で求められるのは結果だけ。「内容が良くても勝ち点3を取れなかった。これが力の差」と中村。次節19日のC大阪戦まで時間があるが、この日の結果をどう受け止めて、残留争いに踏みとどまるか。