【高校ラグビー】桐蔭学園“桐蔭対決”制し4強入り「自信ついた」SO丹羽雄丸1トライ2ゴール
<全国高校ラグビー大会:桐蔭学園26-14大阪桐蔭>◇準々決勝◇3日◇大阪・花園ラグビー場 前回王者の桐蔭学園(神奈川)が優勝候補同士の“桐蔭対決”を制し、2度目の2連覇へ大きく前進した。今季無敗の大阪桐蔭(大阪第1)に0-14から4トライで逆転。昨年夏までけがで離脱していたSO丹羽雄丸(たける、3年)が1トライ2ゴールの活躍。2トライも演出して、2大会連続4強入りを決めた。抽選の結果、5日の準決勝では国学院栃木と対戦する。 ◇ ◇ ◇ 笛が響いた瞬間、紺ジャージーの桐蔭学園フィフティーンは抱き合い、雄たけびを上げた。「報われた」。昨夏までケガに苦しんだSO丹羽にとって今大会が初の花園。旧友も多く在籍する相手の汚れたジャージーを見て「俺らが絶対優勝するから」と固く誓った。 7-14で迎えた後半、真価を発揮した。同4分に自らのトライとキック成功で同点。同7分には右へ巧みなキックパスでチーム3本目のトライをよんで「狙っていた」。さらに同16分にはゴール前のキックで転がしてチーム4本目のトライを演出。「今までは自分に自信があって自分で突破していたけど、高校で周りを使って頭を使うラグビーを教わった」。 相手は今季2戦2敗の大阪桐蔭だった。23年11月に左膝を痛めて、今季初対戦となった丹羽にとっても因縁があった。「ほとんどみんな友達で」。大阪・東生野中出身。周囲がそろって西の大阪桐蔭を目指す中「集まって行く所に入りたくない」と、あえて関東の桐蔭学園を選択した。昨春の選抜大会では優勝した旧友に対し、自身は離脱中。「つぶしたい」と、対抗意識を燃え上がらせていた。 「大阪桐蔭に勝ったことで自信もついた。優勝も見えてきた」。頂点に立てば、同校が達成した19~20年度以来の連覇で、5度目Vとなる。開始わずか10秒でキックチャージから先制トライを献上しても、後半2分に「中学から外したことない」と自負するPGを外しても、冷静さを失わなかった。頼もしいSOがあと2勝を挙げて聖地に花を咲かせる。【竹本穂乃加】 ▽桐蔭学園・フランカー申主将 大阪桐蔭は大きな目標だったので、ひとつ達成できたのはうれしい。でも、新チームできた時から目標は優勝。次が一番危ないので、もう1回成長する。