「政治力持つには子分が必要」 亀井静香氏に聞いた“政治とカネ”
■お金でつながる政治家同士の信頼関係
一方、政治家同士の金銭のやり取りには「別の意味」もあるという亀井氏。 「政治家にとっては道中手形なんだよ。契りを結ぶんだよ。お互いの関係だけで人に言わずに、お前と俺との関係だから『受け取れ』、『いただきます』と。子分が多くないと政治的な力を持てないから、(自民党)総裁にもなれない。俺は、なりそびれたけどな」 お金でつながる政治家同士の信頼関係。それがまさに今、国民の不信を招いている現状がある。 最新の世論調査によると、岸田内閣の支持率は、政治資金問題が直撃した12月以降20%台前半に低迷。政党から政治家に支給される「政策活動費」については9割以上が廃止、もしくは使い道の明記を求めるなど、多くの国民が「政治とカネの透明化」を求める結果となった。 裏金問題の渦中の議員らを巡り、衆議院・政治倫理審査会が開かれたものの、その経緯について明確な説明はなく、立憲民主党の野田佳彦元総理から岸田総理に対し、「内閣総理大臣として、政治資金パーティーはやらないと明言できないか」と、追及する場面もあった。 岸田総理は「在任中は、やることはないと考えている」と答えたが、政治とカネの問題に終止符が打たれるのはいつなのだろうか。
■「世界中どこにあるの?」お金がかからない政治
お金がかからない政治はできないのか、改めて、亀井氏に聞いた。 「世界中どこにあるの?アメリカだってパーティーばっかりやっている。人が集まるところには、金がかかる。やはり自由なカネが動かないと社会は持たない。それが全部悪い悪いとして、重箱の隅をつついたらどうしようもない。今のマスコミはそうだぞ」 政治家が、お金ではなく政策や議論でつながるような未来は描くのは、難しいことなのか。国民からの厳しい視線が注がれる中、政治不信は広がる一方だ。