安芸高田・石丸市長の都知事選出馬で「残された公務員たち」が今考えている「身の振り方」
節操ないのが「政治的中立」
別の表現をすれば、職員は「直近の選挙で、有権者が選んだボスの言ったことに従います(従ったまでです)」、「ボスが変われば、次のボスの言うことに従う『風見鶏』です」という立場を貫くものだ(もちろん、そんなことわざわざ公言するわけがないが)。 節操がないように見えるかもしれないが、それこそが事務方公務員の「政治的中立」のあるべき姿なのだ。 そのように考えると、今回の石丸氏の退任劇について、一般的な安芸高田市職員の正直な感覚からすれば、次の選挙で市長が誰に替わろうとも、これまでより仕事がスムーズになることは間違いないと予想し、ホッとしている人が多いというのが、偽らざる地方自治体の実情なのである。
大原 みはる(行政評論家)