角田裕毅ではなく、なぜローソン? レッドブルの選択に独記者も疑問符「ツノダは本当のチャンスを一度も与えられなかった」
ついに下された決定が議論を巻き起こしている。 F1のレッドブルは12月19日、セルジオ・ペレスの後任ドライバーとして傘下チームRBからリアム・ローソンを昇格させると発表した。この決定に対し、多くのファンや専門家からは疑問の声が上がっている。同じくRBに所属する角田裕毅は今シーズン、RBで4年目を迎え、ドライバーズランキングで12位に食い込む30ポイント獲得という成績を収めた。にもかかわらず、レッドブルは角田の昇格ではなく、シーズン途中から参戦し11戦しか戦っていないローソンを選択したためだ。 【動画】予選3位の好走に角田裕毅もガッツポーズ!スタッフと歓喜を分かち合う歴史的瞬間の映像 ドイツのモータースポーツ専門誌『MOTORSPORT Magazine』は、「F1 賛否両論: リアム・ローソンのレッドブル昇格――公正か、それともツノダへの侮辱か?」と題した記事を掲載。今回の選択を巡って2人の記者が異なる立場から意見を述べた。 マルクス・シュタインリッサー記者は、「ツノダが常に他のドライバーを圧倒してきたという主張は楽観的だ」という厳しい見解を示し、実力不足を指摘。「ツノダは確かに優れているが、トップチームでマックス・フェルスタッペンと並んで競争するには十分ではない」と断じた。 一方で、マックス・ピーラー記者は角田の精神面での未熟さを指摘しながら、同情的な見解を示している。 同記者は「ツノダにレッドブルのシートを獲得する可能性があったのは正当なことだ」と角田の不満は当然であると述べ、「レッドブルで本当のチャンスを一度も与えられなかった」と不当な扱いを主張。さらに「レッドブルは優れたドライバーを追い出し、明らかに経験の浅いローソンを昇格させるという過ちを犯した」と警告した。 また、同記者はローソンの経験不足を指摘し、長期的にはローソンと角田の両者を消耗させる可能性があると予測した。さらに、角田が今後、他のチームに移籍することも考えられるため、レッドブルが犯したこの判断ミスは、長期的に見るとチームにも悪影響を及ぼす恐れがあるとしている。 レッドブルの判断は今後のチームにどんな影響を与えるのか、そして角田の未来は――来季のレースに注目したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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