だんじり集結で暑さを吹き飛ばせ。盛り上がった東成区民まつり/大阪
第39回東成区民まつりがこのほど、区内の3会場で3日間行われ、最終日に昼の部会場の東中本公園に区内のだんじりが集結し、お祭り景気を盛り上げた。小雨がぱらつくあいにくの天候だったが、区民らが多数詰めかけ、盛りだくさんの芸能や模擬店などを楽しみ、暑さを吹き飛ばしていた。 [動画]平野郷夏まつり、だんじり9基が街をかけめぐる
6台のだんじりが集結
まつりを主催したのは、大阪市コミュニティ協会東成区支部協議会と東成区役所。同協議会事務局長の奥田英智さんは「区民まつりの目的は、地域文化の掘り起こしや地域交流の推進」と話す。東成区地車保存会の協力を得て、区内7台のだんじりのうち、6台が東中本公園外周部に集結した。 比売許曽(ひめこそ)神社地車部のだんじりが、代表して公園内の会場へ。総代の吉田五郎さんは「新調しただんじりを多くの皆さんに披露したい。だんじり好きが集まってだんじり談義に花が咲くので、私たちも勉強になる」と話していた。 さっそく近づいてきた男児はだんじりを見上げながら、「大きい、すごい。僕も乗りたい」と興奮気味。男児の手を引く父親は「だんじりが出てくると、もう夢中なんです」と笑っていた。
各地区だんじり保存会の若手が競演
東成深江地区は江戸時代の伊勢参り客に重宝がられた菅笠で名高いが、深江菅細工保存会のブースでは、菅細工体験教室を開催。器用な手先でコースター作りに励んでいた女児は、毎年参加して作っていると張り切っていた。 明治期まで東成で栽培されていたなにわの伝統野菜「玉造黒門越瓜(しろうり)」が、会場内にお目見え。「瓜と牛肉のピリ辛炒め煮」などの現代風レシピを添えて、一個150円で販売したところ、まもなく完売した。 まつりのクライマックスは東成区地車保存会によるだんじり演舞。だんじりが会場中央に登場し、ステージでは地車ばやしに乗って各地区だんじり保存会の若手が競演し、盛んにかっさいを浴びていた。まつりを通じて、地元を見つめ直すチャンスになったようだ。 (文責 岡村雅之/関西ライター名鑑)