アストラゼネカ、30年までに売上高を12.5兆円とほぼ倍増目指す
(ブルームバーグ): 医薬品大手の英アストラゼネカは、2030年までに売上高を800億ドル(約12兆5000億円)へとほぼ倍増させることを目指す。パスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は、がん治療薬を柱に同社で築いた遺産をさらに強化したい考えだ。
昨年の売上高が458億ドルだったアストラゼネカは21日、新たな目標を達成するため、20年代末までに20の新薬を発売すると発表。従来見通しの15から引き上げた。ソリオCEOはこうした医薬品の多くで年間50億ドル超が生み出されるとの期待を示した。
ジェフリーズのアナリスト、ピーター・ウェルフォード氏によれば、今回の売上高目標は予想通り。目標達成の鍵は、これまで主要な収入源と見なされていなかったパイプライン資産にあると顧客向けリポートで指摘した。
ソリオCEOが競争の激しいがん治療薬市場で他社との差別化を図る中、アストラゼネカは10年ぶりのインベスターデーを控え、今回の目標を設定した。製薬会社は従来の化学療法に代わって、より厳密にがん細胞をターゲットにした医薬品を開発しようと競い合っている。
ソリオ氏はアストラゼネカの価値を回復させたと広く評価されている。12年のCEO就任以来、株価は300%超上昇、株式時価総額は1900億ポンド(約37兆7400億円)近くに達している。
原題:Astra Aims to Almost Double Sales to $80 Billion by 2030 (3)(抜粋)
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Ashleigh Furlong