20日告示の薩摩川内市長選、反原発市民団体にも候補擁立の動きなし 1市4町4村合併から20年、初の無投票の公算高まる
任期満了に伴う鹿児島県薩摩川内市長選・市議会議員選は20日告示、27日投開票される。市長選には2期目を目指す無所属で現職の田中良二氏(67)のみが立候補を表明している。他に立候補がなければ、2004年に1市4町4村が合併して以来、初めての無投票となる。 【写真】2期目の立候補を表明している田中良二薩摩川内市長
田中氏は田海町出身。旧川内市時代からの27年間の行政経験と、前回の立候補まで4期13年務めた県議の実績を強みとする。「平成の大合併」の県内第1号となる市町村合併では、合併協議会事務局長を務めた。 1期目はコロナ禍対策に力を入れたほか、九州電力川内原発の原則40年を超える運転を容認するという大きな判断をした。今年3月に立候補を表明。「市制20年の今年、さらなる発展を目指す責任を感じている」と語る。 公約に掲げる「未来創生ビジョン」の柱には、少子化対策・子育て支援と産業人材確保・移住定住促進を据える。前回と同様に自民、公明両党の推薦を受けたほか、建設や医療など幅広い分野の約370の企業・団体からも推薦を受けている。 反原発の市民団体などに候補者擁立の動きは見られない。市民からは、無投票では現職の評価ができないとの指摘も聞かれる。 市議選は定数26に現職17、元職4、新人11の計32人が立候補の準備を進めており、混戦が予想される。
衆院選が同日選となり、最大五つの投票が行われる可能性がある。同市を含む鹿児島3区は、与野党の前職2人による一騎打ちが見込まれる。投票率など、市長選・市議選に影響を与える可能性もある。 ■最近の市長選開票結果(敬称略、票) 2020年10月(投票率60.00%) 田中 良二(64)無新当27755 小田原勇次郎(58)無新7617 松澤 力(38)無新5050 石原 修(62)無新5036 2016年10月(投票率63.59%) 岩切 秀雄(74)無現当30144 小田原勇次郎(54)無新19512
南日本新聞 | 鹿児島