やっせんかも…んにゃ、きばっど! 分かったあなたは鹿児島ツウ 薩摩の漂流少年・ゴンザの人生描いた方言劇 げたんはとたけんこコラボし11月17日公演 鹿児島弁検定協会
鹿児島弁検定協会(種子田幸廣会長、鹿児島市)が11月17日に開催する「鹿児島方言週間フェスティバル」に向けて、専属劇団「げたんは」が創作劇の練習に励んでいる。フェスは県との共催。協会と劇団は本年度で創立15年となる。 【写真】本番に向け熱の入った練習をする劇団員ら=5日、鹿児島市山下町のかごしま市民福祉プラザ
現在団員は30~70歳代の20人。10月5日は、かごしま市民福祉プラザで稽古があり、共演する鹿児島弁こども劇団「たけんこ」の小学生6人も参加した。カクイックス交流センター(かごしま県民交流センター)でのフェス本番へ、約2時間にわたって熱のこもった練習を行った。 劇は種子田会長(74)のオリジナル脚本で、江戸時代にロシアに漂着した薩摩の少年「ゴンザ」が題材。日露辞典を編さんするなどしたが、祖国の地を踏むことなく21歳で亡くなった波瀾(はらん)万丈の人生を描く。 せりふの随所に「やっせんかも」「きばっど」など鹿児島弁がちりばめられ、見守る保護者から笑みがこぼれた。昨年、たけんこに入った西田小学校4年の原田恵多さんは、名古屋からの転校生。母・麻美さん(42)は「引っ込み思案だった息子が積極的になった。私もママ友が増え、鹿児島弁のイントネーションがうまくなった」と笑顔を見せた。 種子田会長は「ロシアは今、ウクライナと戦争をしている。国が違っても仲良くしてほしいという思いを、劇を通して訴えたい」と語った。
南日本新聞 | 鹿児島