「ストレスで平手で殴り床に投げてしまった」 0歳長男に暴行し死なせたか、26歳母を傷害致死容疑で逮捕 「昨年3月ごろから」供述も 船橋
0歳だった長男に暴行を加え、暴行によるけががもとで昨年7月に死なせたとして、千葉県警は10日、傷害と傷害致死の疑いで船橋市、無職の女(26)を逮捕した。県警によると、容疑者は「ストレスで頭にきて、平手で殴って床に投げてしまった」と供述。県警は、育児の状況を含めた詳しい経緯を捜査している。 逮捕容疑は昨年3月から同7月ごろ、当時住んでいた同市内の自宅アパートの一室などで、長男の千巴弥ちゃんの顔面を平手で殴り、床に投げるなどの暴行を加えて頭蓋骨骨折や脳内出血のけがを負わせ、死なせた疑い。亡くなった際、生後11カ月だった。 県警捜査1課によると、容疑者は事件当時、夫(34)と長女、千巴弥ちゃんの4人暮らし。4人とも在宅だった。昨年7月26日午前7時15分ごろ、容疑者が「(千巴弥ちゃんが)布団の中で冷たくなっている」と110番通報した。夫が千巴弥ちゃんの異変に気付いたという。県警が消防に連絡し、千巴弥ちゃんは病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。死因は脳損傷だった。 県警は千巴弥ちゃんが亡くなった後から容疑者と夫に任意で事情を聴いていた。同課は容疑者の供述などから、昨年3月ごろから暴行があったとみている。夫妻の生活や長女への育児の状況についても調べる。事件前に容疑者らから県警への相談はなかったという。 今の容疑者宅の付近住民は、引っ越してきたという容疑者らについて「子どもの騒ぎ声などを聞いたことはない」と話した。(本紙、千葉日報オンラインでは実名)
昨年6月から家庭訪問 県児相
亡くなった男児の家庭を巡り、県は10日、県市川児童相談所が昨年6月から継続して家庭を訪問するなどしていたことを明らかにした。男児と家族は2022年9月に千葉市から船橋市に転居し、千葉市児相が男児を一時保護していた時期もあったという。昨年4月、千葉市児相からネグレクト(育児放棄)の疑いがあるとの報告を受け、県警にも報告していたという。 県児童家庭課と市川児相の担当者は10日、県庁で記者会見し「非常に残念でいたましく思う」と述べ「家庭を訪問した際には(男児の)体に傷やあざなどは確認できなかった」と説明した。