「冬のボーナスが増えた」とニュースになっていましたが、私はたった40万円でした。これって少ないですか?
急いで転職するべきか
「周りにいる多くの人はボーナスが増えているなかで、自分は減っていた」というシチュエーションだと、いろいろと不満や不安を感じてしまうものです。そのようななかで、Aさんがまず行うべきことは「現状分析」です。Aさんの企業は決算賞与を支給しているとのことですが「一時的な業績不振なのか、業界そのものが斜陽なのか」を把握することが欠かせません。 一時的な業績不振で、今後回復する見込みがあるのであれば、転職を急ぐ必要はないでしょう。競合他社と比較して、自社の競争力や技術力が遜色ないのであれば、来年度はボーナス増となる可能性が期待できるためです。 一方で、自社の競争力や技術力が劣っている場合や業界そのものが斜陽産業の場合は、来年度以降もボーナス減となる可能性が高いでしょう。会社の決算書類や競合他社との差を客観的に分析して、自社の将来性を確認することが大切です。
健全な家計を構築するための意識
ボーナスの支給額に関係なく、普段の基本給で生活ができていれば何ら問題はありません。ボーナスがゼロになってしまう事態に備えるためにも、日ごろから下記のポイントを意識するとよいでしょう。 ●天引きで着実に貯金をする:先取貯金を行い、残った収入で生活する ●収入を多角化する:副業収入や株式を購入して配当収入を得る ●支出を見直して生活コストを下げる:無駄遣いをあぶり出して不要な支出を削減する ●緊急時の資金を確保する: 緊急時に対処するための貯金を確保しておく ●いつでも転職できるスキルを習得する:資格取得やスキル磨きを通じて自分の市場価値を高める 基本給を天引きで先取貯金し、残った収入で生活する習慣を作れば自然と貯金は増えます。この習慣を継続できれば、ボーナスの有無に関係なく生活が破綻しません。 また、Aさんの冬のボーナスは40万円とのことですが、収入を多角化するためにも一部を資産運用に回すことを検討しましょう。せっかくのボーナスなので、将来のために資産運用へ回しつつ、一部を自分のために浪費することも有意義です。 緊急時の資金を確保できていない場合は、ボーナスを貯金に回しましょう。緊急時の資金は、生活費の半年分を目安に貯めるとよいでしょう。入院や失業など、半年分の生活費を貯蓄できていれば、焦らずに生活を立て直せます。「ボーナスがなくても生活できる」という状況を作れれば、ボーナスの額に一喜一憂せずに済む精神的な余裕を得られます。