和倉の護岸復旧へ着工 海側から作業、建物修繕と並行
●26年度完成へ 国土交通省北陸地方整備局は20日、能登半島地震で被災した七尾市和倉温泉にある護岸の復旧工事に着手した。民有地を含めて石川県と市の工事を代行し、2026年度中の完成を目指す。震災前と同じ位置や高さを維持する計画で、和倉の「海沿いの眺望」を守る。 全長約3・5キロの護岸のうち、和倉港周辺の約1キロを国が権限代行で直す。海沿いの旅館・ホテルが修繕を並行して進められるように海側から作業し、工事期間の短縮につなげる。 能登町などから計約10万トンの自然石を持ち込む予定で、20日はトラック3台が約30トンを作業拠点に運び入れた。能登港湾空港復興推進室の美野智彦室長は「石川の観光拠点として重要な場所。眺望や魅力を維持しながら復旧のスピードを上げたい」と話した。 ●中野国交相「なりわい再建に貢献」 中野洋昌国土交通相は20日の閣議後会見で、和倉温泉の護岸復旧について「地域の関係者と連携して再整備を着実に進め、なりわい再建に貢献する」と述べた。