「映画の中で、ひどいセリフがあった気がしたんですが。老害への辛辣な言葉が」成田悠輔の“答えにくい”質問に米倉涼子の回答は?《劇場版ドクターX》
経済学者・成田悠輔氏がゲストと「聞かれちゃいけない話」をする新連載がスタート。第1回目のゲストは、女優の米倉涼子さんです。「文藝春秋 電子版」で先行公開した1万3000字の〈ノーカット完全版〉から“気になる一節”を抜粋してます。 【画像】成田悠輔氏の対談連載に登場した米倉涼子 ◆◆◆
「成田さん、失敗したかもしれません」
成田 『文藝春秋』でおしゃべりの連載をはじめることになりまして……。 米倉 えー、これからですか。新しくできるコーナー? 成田 はい。新連載。 米倉 え、私で大丈夫ですか? 怖いな。怖い。怖いぞ。 成田 米倉さんが第1号のゲストなんですよ。 米倉 成田さん、失敗したかもしれません。 成田 いや、失敗したのはこんなところに出てきちゃった米倉さんの方な気が(笑)。 米倉 私、失敗しないはずなんですけどね(笑)。 成田 まだ何も題名さえ決まってない連載で、これから手作りする感じでして……どうか自由にユルく放言を。 米倉 そこが怖いんですよ。 成田 『劇場版ドクターX FINAL』が公開ということで、試写で拝見しました。 米倉 どうやって観られたんですか? 成田 東宝さんからオンライン試写のリンクをいただきまして。 米倉 そうなのですね。 成田 家のテレビで韓国海苔をぽりぽり食べながら観てしまいました。劇場にも行かず。 米倉 もしよかったらチケットをお送りしますので、劇場にも足を運んでもう一回観ていただければ(笑)。
神津病院長のモデルは成田悠輔?
成田 今度はポップコーン食べながら観ます。あの映画の中で、どこかで聞いたひどいセリフがあった気がしたんですが……「高齢の先生方は集団自決を」とかナントカとか。 米倉 (笑)。聞かれるかなと思っていました。染谷将太さんが演じる神津病院長ですよね。 成田 既得権にのらりくらり居座ってる医師たちを切り捨てる役です。あの役はいったい……。 米倉 今、世の中で若い世代のリーダー的な存在として走っている方々がいますが、その象徴の一人です。『ドクターX』って、時事ネタとか世の中の騒動とか空気を採り入れて、フィクションを作っているので、成田さんがどうというわけではないと思うんですけど。 成田 すいません、答えにくいこと聞いて。 米倉 答えにくいです!(笑) 私に聞かないで。私が書いたんじゃないですからね! でも『白い巨塔』ではないですけど、ジェネレーションギャップというか、ジェネレーションチェンジというものを描きたかったと思うんです。一方で大門未知子からすると、そういうジェネレーションチェンジの渦中の若手も、しがらみの中に居座っている老人も根は同じで、そんなやつらはさておき、自分は患者を治すということですよね。 成田 うんうん。 米倉 でももし、気分を悪くされているようでしたら、そこらへんは笑って許してほしいなって。 成田 いや、僕は気分良くも悪くもならない不感症なので大丈夫です。 米倉 そうなんですか。へえ(笑)。 成田 浅く見えて深いなと思ったところがありまして。一見すると居座ってる老害への辛辣な描写や言葉が多いじゃないですか。だから世代間対立とか世代交代みたいな話がメインなのかなと思いきや、実は違う。今おっしゃっていたとおり、大門未知子自身はそういうステレオタイプな対立から自由で、患者そのものとか命そのものに正面から向き合う存在として描かれている。世代や年齢みたいな属性を扱っているように見えて、それが本質じゃないって話だと勝手に解釈しました。 米倉 そのとおりです。これは大門未知子の一匹狼の物語なので。 ◆ 本記事の全文(約1万3000字)は「文藝春秋 電子版」でご覧ください(米倉涼子×成田悠輔「 独立して扱われ方が変わりましたよね。ギャラとかも 」)。全文では下記の内容をお読みいただけます 《主な内容》 神津病院長のモデルは成田悠輔? 闘病中に言われてイラッとした言葉 ちゃんとした仕事をやるのが怖い 女優転向で収入は5分の1に 経済学者の「経済事情」 普通のサラリーマンの娘なので 役者の仕事における「努力の基準」とは? 成田さん、運動してます? 経済学者の「メインの仕事」 なにかの罠なら、やめてくださいね 自由のない中で幸せに生きる秘訣 大手事務所から独立後のリアル
米倉 涼子,成田 悠輔/文藝春秋 電子版オリジナル