一生「無口な夫」と2人きり...? 55歳の妻、老後の生活に楽しみはある?
子育てで忙しく疎遠になってしまっていたお友達に連絡をとってみるとか、新しいコミュニティに入ってみるとか。娘さんが社会人になったことでコトミさんの人生のフェーズも変わったわけですから、お友達との時間を楽しんだり、同じ趣味を持つ仲間を開拓するなどもお勧めしたいです。
「反応を待ってみる」のも手?
先に書いたように、モヤモヤを解決するには「他人を変えるよりも自分を変える」方が話が早いのは事実。とはいえ、「夫とも色々話したいのになあ」という思いがコトミさんにはあるのかもしれません。 お話を読んでいると、ご主人は無口であるとはいえ、コトミさんの意見を否定はしないんですよね。だとすると、これまでは「コトミさんの意見に異論がない」というだけだったのかも。子育てをされていると判断を求められる場面が多いと思います。仕事に家事に忙しかった二人にとって、「コトミさんが決める」のが一番スムーズな物事の進め方だとご主人は考えていた可能性もあります。夫婦のリラックスした会話というより、仕事の意思決定みたいな認識だったかもしれません。 今後コトミさんが夫婦の会話に求めているのは、「効率的な意思決定」ではなく「楽しい雑談トーク」であるということを、うまくご主人に伝えられるといいですね。 もっとあなたにも話してほしいな。ゆっくりでもいいから、思っていることを聞きたいな。 そんな風にストレートに伝えられたらそれが一番。あとは例えば、「相手の反応を待つ」のも有効だと思います。 すぐ答えが返ってこず、「……」と沈黙されてしまったとしても、すぐコトミさんから言葉を重ねずに「それで?」とのんびり待つ。ご主人にはご主人のペースがありますし、コトミさんがリラックスして待っている様子を見たら、「思ったことを言ってもいいのかな?」とちょっと安心する気がします。 子育て生活後のコトミさんの毎日が、楽しいコミュニケーションにあふれたものになりますように。
文/梅津奏 作画/Sumi 構成/山本理沙
梅津 奏,Sumi