「出ていけ」酒に酔い繰り返し怒鳴る父に、息子はナイフを見せた。「黙らせるつもり」が逆に「やってみろ」…「刺すつもりも殺すつもりもなかった」 鹿児島地裁
2023年7月に、同居する父親を刃物で刺し殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われている被告の男(55)=鹿児島市田上2丁目=の裁判員裁判の公判が17日、鹿児島地裁(小泉満理子裁判長)であった。被告は被告人質問で「刺すつもりも殺すつもりもなかった」と改めて殺意を否認した。 引きこもりを叱責されて関係悪化 父親の腹部にナイフ複数回…殺人未遂の被告男「刺すしぐさ見せただけ」と殺意を否定 鹿児島地裁初公判
被告は、事件当日飲酒した状態で、酒に酔って帰宅した父親に繰り返し「出て行け」などと言われたことに腹を立て、父親をひるませようとナイフを見せて脅したと説明。「怒鳴り続ける父親を黙らせようとしたが『やってみろ』と繰り返しあおられた」と述べた。 被告は手が不自由で握力が弱かったため、上半身をひねるようにして刃先を突き出したとも明かした。「5回ほどナイフを突きつけたが、刺さった感触は全くなかった」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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