「子供を中学受験させる」ために必要な“最低限の金額”は?現役東大生が計算してみた
―[貧困東大生・布施川天馬]― みなさんは、受験の経験がありますか? いまや二人に一人は大学に通う時代、大学受験経験者の数も、過去類を見ないほどに増加しています。 MARCHや早慶、旧帝大などの上位大学群を目指す場合、その準備として小中学生のころから準備を行う家庭すらもあるほど。特に、いま首都圏で熱いのが「中学受験ブーム」です。
上位大学進学のために子を中学受験させる親たち
なぜ黙っていても通える中学校に対して受験を行うのか? それは、東大輩出者が毎年数十人~百数十人以上出るような進学校の多くが、中高一貫校であるため。それらの高校に入学するためには、中学受験に勝ち抜くのが半ば必須条件になっている。 大学受験を見据える親たちは、子どもを朝から晩まで塾に通わせて、大学受験生もかくやというスケジュールでキリキリと毎日勉強させ続けています。 中学受験には塾や家庭教師が必須。なぜならば、公立の小学校のカリキュラムや指導体制では、中学受験で出題されるような特殊極まりない問題に対抗できないからです。 「連立方程式をxやyを使わずに解く」ような離れ業を要求される世界において、もはや通常の学校のお勉強は意味を成しません。 とはいえ、塾や家庭教師には多額の費用が掛かります。いったいいくら払えば、塾通いや家庭教師の雇用が可能になるのでしょうか。 ここでは、中学受験のスタートラインである小学校4年生の段階から通い始めると想定しましょう。
中学受験のスタートラインは月3万円から。でも……
まず、塾と家庭教師、どちらか一方であればどちらを使うべきかですが、これについては塾一択であると考えられます。 家庭教師の場合、その講師がオリジナルの教材を用意していれば別ですが、基本的には市販の問題集を使用することになるでしょう。やはり、大手塾の用意する研究された問題集と比較して、クオリティや鮮度で劣る部分があるであろうことは否めません。 家庭教師は、あくまで塾の学習のサポートとして併用する形が望ましいでしょう。 塾の場合、SAPIX、日能研、四谷大塚、早稲田アカデミーなどがあげられますが、小学校四年生コースではおおよそ月額3万円程度となっていました。下記休みなどに特別講習があることも加味すると、年間40万~50万程度といったところでしょう。 これは小学校4年生時点での金額であり、小学校5年生、6年生と年次を進めるにつれて、月額料金は跳ね上がります。具体的には、四谷大塚の場合、小学校四年生のコースで月額36,300円ですが、小学校5年生のコースでは45,100円に。小学校6年生のコースでは4月から8月までが57,750円、9月以降が79,750円まで値上がります。 これらの合計金額を算出するとおよそ170万円。これに追加で入会金や教材費用、特別講習にかかる費用が上乗せされます。合計金額は200万~250万円といったところでしょう。もちろん、塾が隣駅にある場合などは交通費がかかり、塾で夜遅くまで勉強するなら夜食代なども必要経費。諸々含めて、3年間で300万円程度は払える余裕がなければ、スタートラインにすら立てません。