「即刻工事を中止して!」 リニア工事で水枯れが発生した岐阜県瑞浪市 今までは静岡は他人事だったが…
「静岡はわがままだと思っていたが…」
岐阜県内で発生した「水問題」に関して、国土交通省は… 斉藤鉄夫国交大臣: 「国土交通省としましても、JR 東海に対し、速やかに原因究明を行うとともに、地元住民の方々などへの丁寧な説明と、調査を踏まえた適切な措置がとられるよう、引き続き指導助言を行ってまいりたいと思っております」 いっぽうで、JR東海は今後の方針を示しています。 JR東海 丹羽俊介社長: 「引き続き専門家の御意見を伺いながら、慎重にトンネル掘削工事を進めて、その後、トンネル掘削工事を一旦止めて、ボーリング調査を実施していきたいと、このように考えています。」 現在、トンネルの「切羽(きりは)」と呼ばれる、先端部は、大湫地域の、およそ200メートル手前にあります。丹羽社長は、日吉トンネルの掘削工事を一時中断した後にボーリング調査を行う方針を示しました。 ただ、これによって、「2034年以降」とされているリニア新幹線の開業時期については、「影響はない」としています。 また、今回の「水枯れ」が、静岡県での「水問題」の議論に影響する恐れについては…。 JR東海 丹羽俊介社長: 「今回は中央新幹線工事、トンネルの路線の近くで、近傍で起こった事象。一方で南アルプストンネル静岡工区について申し上げますと、実際に大井川の中下流域に与える影響が、実際にトンネルから河川延長でいうと約100km離れた大井川中下流域に与える影響について、いろいろと対策について議論している。今回の件はケースが異なる。静岡工区には静岡工区に対応した、しっかりとした対策・モニタリングをやっていく」 これまで、水問題への懸念から他の沿線自治体から見ると「慎重派」だった静岡県。岐阜県瑞浪市の住民に静岡県に対する印象を聞いてみました。 住民(女性 60代): 「今までは本当に他人事でした。静岡の知事の話とかもあって、『なんで?』みたいなことも思っていたのですけど、身近に水の問題が迫ってくると、やっぱり心配です。とても心配です」 住民(女性 70代): Q:静岡のせいでリニアが進まないとか、思っていたことはありますか? 「それは…、少しは思っていましたよね。地下を掘るので、そんなに『水みち』って変わるかなと思っていたら、(この事態)だったの。自分たちの問題なのだということをすごく感じています」 大湫町区長会 纐纈富久会長: 「住民の方は、やはり『静岡はわがままだ』という方もいたかもしれません。しかし、現実こういう状況になってみると、実際これが、わがままなのか、その辺は今後考えていく必要があるかと思います。」