「無事でよかった」2度目のタイムカプセル開封 佐世保・山澄中の卒業生
佐世保市立山澄中(須田尾町)の第29回卒業生が3日、22年前に校内にある銅像の台座の中にしまったタイムカプセルを開封した。同卒業生同窓会実行委員長の大浦浩さん(63)=同市大和町=は、みんなの思いがこもった品々を見て「中身が無事でよかった」と頬を緩ませた。 大浦さんらが卒業したのは1976年。卒業時に最初のタイムカプセルをしまい、2002年に開いた第1回同窓会で開封した。その時に再び新たなタイムカプセルをしまい、今回それを開封した。本来は還暦を迎える20年に開封する予定だったが新型コロナウイルスの影響で延期していた。 銅像前で当時4組の担任だった猪村信博さん(90)や卒業生約30人が見守る中、クレーンで銅像がつり上げられ、台座の中にしまったタイムカプセルがお目見え。大浦さんが封を開け、ワインや自分に宛てた手紙、当時の長崎新聞などを取り出した。参加者は出てきたものを写真で撮るなどして懐かしみ、福岡県在住の主婦、大窪忍さん(63)は「手紙に何を書いたか覚えていないので読むのが楽しみ」と笑顔で話した。 今回は同窓会の冊子と懇親会などのDVDを入れて台座の中に戻した。今後開封する予定はなく、銅像の移設や取り壊しなどで誰かに発見されるのを待つという。大浦さんは「誰かが開けた時の世界が、平和で住みやすい環境であることを願っている」と思いを込めた。