タイソン 物議の復帰戦で米ユーチューバーに完敗
【AFP=時事】ボクシング、元ヘビー級王者のマイク・タイソン(58)は15日、米テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで復帰戦に臨み、米ユーチューバーからプロボクサーに転身したジェイク・ポール(27)に0対3の判定負けを喫した。 【写真】試合終了直前、一礼してタイソンに敬意を示すポール タイソンは計8ラウンドで行われたこの一戦で、ほとんどパンチを命中させることができず、一方的な敗北を喫した。対するポールは、3人のジャッジから80-72、79-73、79-73のスコアで支持され勝利を収めた。 前日の計量でタイソンに平手打ちされたポールは、優れたスピードと動きで相手をたやすく圧倒。第3ラウンドでは連打し、元絶対王者を窮地に追い込んだが、明言していたノックアウトは果たせなかった。 一方のタイソンは58歳という年齢を感じるパフォーマンスで、試合中に実りあるパンチは数発にとどまった。 最終スタッツによると、命中したパンチはタイソンが97発中わずか18発だったのに対し、ポールは278発中78発を記録。最終第8ラウンドで最後のカウントダウンがされる中、ポールはゴングが鳴る前にタイソンに敬意を表してお辞儀をする余裕さえあった。 完敗にもかかわらず、タイソンは自分のパフォーマンスには満足しているとし、「自分は戦いに来た」「誰かに何かを証明するのではなく、自分自身に証明した。自分のできることに満足している」とコメント。その一方で、対戦したポールの実力の高さを称賛した。 また、再びファイトに臨むかどうか聞かれると、「わからない。状況による」と回答。さらに、これが最後の試合になるか改めて問われると 「そうは思わない 」と付け加えた。 ポールは勝利後にタイソンと抱き合うと、「彼(タイソン)は史上最高の選手だ。GOAT(greatest of all time、史上最高)であり伝説だ。自分は彼にインスパイアされているし、彼がいなければ今の自分たちはいない」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News