台北で行われた『青春18×2 君へと続く道』のプレミアイベントでハートを作る、シュー・グァンハンと清原果耶

中華圏で絶大の人気を誇るスター、シュー・グァンハンと清原果耶がダブル主演を務める藤井道人監督最新作にして初の国際プロジェクトである日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』(5月3日公開)。ひと足先に本日より台湾で公開される。台湾・台北市内でプレミアイベントが開催された。MOVIE WALKER PRESSは現地の様子をお届けする。 【写真を見る】台湾を象徴するランタンも登場！シュー・グァンハンと清原果耶がランタンに込めた想いは？ 始まりは18年前の台湾。日本から来たバックパッカーのアミ(清原)と出会い、天真爛漫な彼女と過ごすうち、高校生ジミー(シュー・グァンハン)は恋心を抱いていく。しかし、突然アミが帰国することになり、意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する。18年後の現在、人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いたハガキを再び手に取り、初恋の記憶が蘇り、あの日の約束を果たそうと、彼女が生まれ育った日本への旅を決意する。東京から鎌倉、長野、新潟、そしてアミの故郷・福島へと向かう道中で、彼女と過ごしたひと夏の日々が心にあふれ出す。 プレミアの会場には、広場両側の建物の2、3階まで立ち見をするほど、たくさんのファンが集まった。司会者の掛け声に合わせて「５、４、３、２、１！」とファンたちがカウントダウン。シュー・グァンハンと清原を筆頭に、藤井道人監督、エグゼクティブ・プロデューサーのチャン・チェン、曾少宗、屈中恆、郁方、陳姸霏、李冠毅、廖慧珍ら台湾のキャスト陣が続々と登場した。 黄色い声援のなか、「果耶ちゃん、台湾へようこそ」など書かれたうちわを持ちあげて歓迎しているファンの姿も。清原は中国語で挨拶をすると、さらなる大きな拍手を浴びていた。 今回は久しぶりに再会を果たした、ジミーとアミと一緒にアルバイトする仲間たちが、和気あいあいの笑顔あふれる姿を見せた。シュー・グァンハンは「この作品で初めて共演できた方が多いですが、初対面と思えないくらいとても息がぴったりで、チームワークもばっちりでした。その場の雰囲気をとても楽しんでいました」と振り返った。 展望台で夜景を見たり、ランタンを上げたり、幻想的で美しいジミーとアミのデートシーンが人の心を動かす。「全部のシーンが印象に残って楽しかったですけど」と口火を切った清原が、「台湾の映画館にジミーがデートに連れていてくれるシーンがとても好きです。その映画館もとても伝統的な映画館だったので、見られてうれしかったです」と告白。 シュー・グァンハンは「2人でバイクを乗るシーンがとても特別だと感じました」ともう一つの名場面を挙げた。「清原さんもその撮影で初めてバイクに乗りました。この映画は劇映画の撮影ではなく、ドキュメンタリーを撮っているような感じでした。本当に清原さんをバイクの後ろに乗せて、ここにどんなおいしいものがあるとかを紹介しながら走っていました」と明かした。 台湾部分のロケ地、グルメの街と称される台南。「一番好きな食べ物は？」と聞かれると、「蛋餅(ダンビン)！」とキラキラした目で清原が回答。蛋餅は、台湾の定番朝食メニューの一つで、台湾トルティーヤと呼ばれることもあるような食べ物だ。「一番好きな味はコーンとチーズです」と笑顔を見せた。 「グァンハンさんからどんな中国語を教われましたか？」と質問が飛ぶと、清原は「ニヘンシュアイ(カッコいいです)」とシュー・グァンハンに向かって、真摯な表情で中国語を披露。さらに、台湾の方言、台湾語で「ご飯を食べましたか？」を披露して、会場が大盛り上げた。「きれいですね」とシュー・グァンハンも日本語で応えて、長い日本語セリフで劇中のシーンまで再現した。 藤井監督は「18歳と36歳を同じ俳優に演じてもらいたくて。台湾で一番この役を演じられる俳優は誰？と聞いたら、ほどんどの人が『シュー・グァンハン』と言ってたので、すぐ会うことに決めました。僕もひと目惚れして、お願いしました」とシュー・グァンハンを主演に起用した理由を明かした。 本作で初めてエグゼクティブ・プロデューサーを務めるチャン・チェンは「藤井監督が感情の動きを細やかに描きだされています。ぜひ観客の皆さんがこの幻想的な愛の列車に“ご乗車ください”」と作品の魅力をアピール。 最後に、藤井監督が「この映画は場所を越えて、人種も越えて、でもきっと皆にあるはずだった青春というものを描いています。映画のなかには、日本と台湾の美しい景色と、そのなかで出会っていく様々な人たち。その臨場感をぜひ劇場で体験していただければと思います」と締めくくった。 現地の熱い声援のなか、シュー・グァンハンと清原、藤井監督、チャン・チェンらがハートポーズやランタンを飛ばすポーズなどのリクエストに応え、台湾のファンも大満足だった。 取材・文/編集部