「スノーダンプ体操」冬場の体力づくりに 米沢市考案、日体大と協力して動画制作
豪雪地の住民にとって、冬の厄介ごとである雪かきを効果的な体力づくりに生かそうと、米沢市は「スノーダンプ体操」を考案した。日本体育大の協力を得て動画を制作。市内の家庭や事業所の必需品・スノーダンプを活用し、柔軟性や瞬発力を高める体の動きを紹介している。 体操は10種類で、スノーダンプで雪をすくったり、投げたりする動きをトレーニングに絡めた。同じ雪をすくう動きでも、小刻みに押す場合は腕の筋力アップ、長押しは全身の瞬発力向上につながる。ダンプを左右にひっくり返す動きは背中や腰のストレッチになり、片足をかけて押す動作ではバランスを鍛えることができるという。 同市の冬の生活と切り離せない雪かきを運動と捉え、冬場の体力づくりの手法として普及させようとの試み。2022年に市が行った調査で、「冬の運動量が夏に比べて減る」と答えた市民が半数近くに上ったことから発案した。同市は日体大とスポーツ振興に関する連携協定を結んでおり、同大で体操を専門とする三宅良輔教授が監修・出演。今年2月に同市の天元台高原スキー場で撮影した。
動画はユーチューブで見ることができ、三宅教授が全体の流れを紹介する本編と、体操が体のどの部位に効果的なのか分かりやすく伝える解説編がある。パソコンやスマートフォンで「米沢市スノーダンプ体操」と検索すると、動画紹介ページが示される。市教育委員会スポーツ課の担当者は「雪かきをつらいこととばかり思わずに、体力づくりと捉え、凝り固まった体をほぐすイメージで取り組んでほしい」と話す。 来月7日に親子講座 12月7日には、三宅教授が講師を務める「親子でおうち遊び&スノーダンプ体操講座」が同市西部コミュニティセンターで開かれる。年少児―小学生程度の子どもと親20組を対象に、運動不足になりがちな冬場に自宅でできる体の動かし方を紹介する。参加無料。希望者は今月29日までの申し込みが必要で、問い合わせは同課0238(23)6535。