アウディ、中国でフォーリングスを使用しない新ブランド「AUDI」設立 コンセプトカー「AUDI E」公開
独アウディは11月7日(現地時間)、上海にてSAIC(上海汽車集団)とともに、これまでのフォーリングスを使用せず、4つの大文字で表記する新ブランド「AUDI」を立ち上げ、そのコンセプトカー「AUDI E」を公開した。 【画像】新ブランド「AUDI」のコンセプトカー「AUDI E」 新ブランド「AUDI」は、中国を拠点とした中国向けブランドで、フォルクスワーゲングループで25年間の豊富な経験を持ち、長年EV(電気自動車)の製品ラインの責任者を務めたFermín Soneira氏をCEOとして結成。 アウディは製品デザイン、車両開発全体、エンジニアリングのノウハウを、SAICはエコシステムおよび現地市場の需要などに関するデータを提供し、両社で高度なデジタル化プラットフォームを構築するとしている。 Soneira氏は、「私たちの協力は“双方の長所を活かす”という精神を反映しており、開発、購買、生産、販売を共同で組織するために設立されました。双方が中核的な強みを持ち寄ることで、アウディは市場の革新力を統合し、プレミアムEVの未来を形作り続けると確信しています」と述べている。 コンセプトカーの「AUDI E」は、ドイツと中国の専門家によって共同開発され、2025年半ばから導入される予定の3モデルのプレビュー版となる。ボディサイズは4870×1990×1460mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2950mmで、フロントアクスルとリアアクスルに搭載された2つの電気モーターは、システム合計出力570kW、最大トルク800Nmを発生し、0-100km/h加速は3.6秒を誇るという。 また、100kWhのバッテリを搭載していて、フル充電時の走行距離は700km(CLTC準拠)を実現し、Advanced Digitized Platformは800Vまでの超高速充電に対応し、10分の急速充電で370km以上の走行が可能。 エクステリアデザインは、ミニマルで落ち着きがありながらも、印象的な滑らかな丸いホイールアーチとラップアラウンド照明グラフィックを採用。スポーツバックのシルエットはフラットで細長いルーフラインを持ち、ダイナミックな印象を与えると同時に十分な室内スペースを確保しているという。 インテリアデザインは、ブランドの特徴である快適性とテクノロジのシームレスな統合を組み合わせることを優先し、中国の大都市の都会のライフスタイルにふさわしいスタイリッシュで快適、そしてコネクティビティに富んだオアシスのように仕上げている。 センターコンソールには、2台の携帯電話を収納できるオープン・ストレージ・スペースを配置。ピラーからピラーまで湾曲した4Kタッチディスプレイは、直感的にアクセスできるほか、左右にはデジタル・エクステリア・ミラーの画面も備える。また、タッチと音声によるコントロールできる「AUDI Assistant」を完備。ドアには照明付きの木材とマイクロファイバーを3次元のラメラデザインに組み合わせて、天然素材と現在のテクノロジの魅力的な融合を生み出している。
Car Watch,編集部:塩谷公邦