観光客5392万人 前年比13.1%増 コロナ禍前の9割に 2023年福島県内
2023(令和5)年の福島県内の観光客入り込み数は5392万3千人で、前年に比べて623万6千人(13・1%)増えた。2年連続の増加で、県は新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことに伴う行動制限撤廃が要因とみている。コロナ禍前の2019年の9割まで回復した。県が29日、発表した。 2010(平成22)年以降の入り込み数の推移は【グラフ】の通り。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生前の2010年の94・3%まで戻った。 七つの圏域別は【表①】の通り。県によると、全ての地域で前年を上回った。県北が1536万6千人(前年比6・5%増)で最多。集客力の高い道の駅に多くの人が集まったとみられ、入り込み数全体の約3割を占めた。いわきは前年からの伸び率が最も高く、686万9千人(同25・7%増)。サッカーJ2「いわきFC」の試合観戦者が多く含まれている。 観光種目別は【表②】の通り。道の駅などを含む「その他」が1641万4千人で最も多く、次いで「歴史・文化」、「スポーツ・レクリエーション」などと続いた。入り込み数の多い観光地は【表③】の通り。磐梯高原(北塩原村)が7年連続で1位だった。上位10地点のうち、4カ所は道の駅だった。
県は総合計画で2030年に観光客を6200万人とする目標を掲げている。県観光交流課は「引き続き地域の観光資源を磨き上げ、誘客を進める」としている。