「もう会わない」約束したのに…しつこい夫の不倫相手にサレ妻が激怒 「1000万円の違約金」請求していい?
●サレ妻ができる「対策」は?
――合意書が守られなかったことで、女性はさらに違約金の金額を増やした合意書を作成するなど、「防止策」は可能でしょうか。 違約金の取決めをしたにもかかわらず接触をしてくる場合に、より高い違約金の取決めをすること自体は相手に金銭的なプレッシャーを与えるという点で意味はあります。ただし、先ほど述べたように、1000万円など法外な金額を設定しても全額支払ってもらえない可能性があることは頭に入れておきましょう。 仮に裁判に発展したとして、少しでも高い金額を認めてもらうためには、再度取り交わす合意書に「一度、違約金の取決めをしたがそれに反して接触を続けた」という事実関係を盛り込んでおくと悪質性の証明になるため効果的かもしれません。 なお、接触しないこと、違約金を支払うことを約束したにもかかわらず繰り返し接触するような相手の場合、どんなに高い金額を設定しても接触を繰り返す相手なのかもしれませんね。 違約金条項による金銭的なプレッシャーだけでなく、SNSを含めた連絡先のブロック(削除)や転職・引越しなど物理的に接触できない環境を作ることや、仮に女性にストーカー的な言動が見られる場合には警察や弁護士への相談をすることなど根本的な対策が必要になると思われます。
【プロフィール】 ︎古関 俊祐(こせき・しゅんすけ)弁護士 江戸川区出身。2009年3月、中央大学法学部卒業。2011年3月、明治大学法科大学院修了。 同年9月、司法試験合格。2012年12月、弁護士登録(東京弁護士会所属)。2017年、新小岩法律事務所開設。 事務所名 新小岩法律事務所 事務所URL:https://shinkoiwa-law.jp/