流行りの”ダウンウォッシュ”を真似するだけじゃダメ! アルファタウリ「悪魔は細部に宿るんだ」
2022年にF1のレギュレーションが変更され、グラウンドエフェクトを活用するマシンとなって以来、各チームは覇権を握ったレッドブルを倣ってダウンウォッシュ型のサイドポンツーンを導入してきた。 【F1ギャラリー】”爆発”する個性……史上最もワイルドなデザインのF1マシントップ50 しかしアルファタウリのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントンは、ダウンウォッシュ型のコンセプトを採用したとしても成功する保証はなく、それを活用する方法を完全に理解しなければならないと説明した。 「どのようなレギュレーションであれ、(マシンのデザインは)収束するものだ」 そうエギントンは『Autosport』に語った。 「そして、レッドブルやマクラーレン、いくつかのチームは本当に興味深い開発の方向性を示している。そして誰もが、他のみんながやっていることに注目している」 「より上のレベルでいえば、我々のコンセプトはダウンウォッシュであり、他の多くのチームと似ていないというわけではない」 「しかし悪魔は細部に宿る。毎週末表彰台を獲得しているわけではないクルマの中にも、本当に素晴らしい機能を備えているものがあるんだ」 「我々は常にみんながやっていることを見ているし、それをまとめて、理解することが重要なんだ」 「ダウンウォッシュのコンセプトは、誰もがそこに座って描くことができる。しかし細かいところが重要なんだ。我々はマシンの細かいディテールの積み重ねをして、前に進んでいるんだ」 エギントンは、すべてのF1チームにとっての主な目標は、様々なタイプのサーキットで効果的に機能するマシンを持つことだと強調した。 「”人参”や求めるモノはたくさんあるんだ。だがクルマが運用しやすく、ドライブしやすい状態であることを確認しなければならない」 「レギュレーションが成熟するにつれて、それはますます重要になってくる。特定のやり方に惹かれすぎて、ステアリング特性などの面で罠に陥らないようにする必要があるんだ」 「ドライバーたちが様々なタイプのサーキットでエアロ性能を活かせるように、我々はオペレーティングの範囲を大きくすることを望んでいる」 「チャンピオンシップで勝ちたい、あるいは非常に強くなりたいのであれば、一貫性を持たなければならない。2019年、20年から21年にかけて学んだことのひとつが、その重要性だ」 エギントンは、2023年のシーズン中のアップデートでパフォーマンスを飛躍させたマクラーレンがヒントになったと示唆した。 「マクラーレンは、細かいディテールを理解すれば何ができるかを明確に教えてくれた存在なんだ」
Adam Cooper
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