1RでKO勝利し喜ぶカシメロ

　10月13日（日）神奈川・横浜武道館にて開催されたプロボクシングイベント『TREASURE BOXING　PROMOTION 7』の［128ポンド（約58㎏）契約　10回戦］では、元3階級王者ジョンリエル・カシメロ（34＝フィリピン）が、1R TKO勝利。WBO世界バンタム級8位サウル・サンチェス（27＝米国）を下した。 　カシメロは前日計量をパス出来ず、試合はSバンタム級戦から、前日計量の契約ウエイトに変更。しかしカシメロは「計量なんて、関係ない！」と豪快なKOを見せつけた。 【フォト】カシメロが鮮烈KO勝ち！ダウンの瞬間も 　カシメロは昨年10月、有明アリーナで元IBF世界スーパーバンタム級王者の小國以載と4回負傷引き分け以来の試合だ。戦績は33勝（22KO）4敗1分。 　対するサンチェスは、今年1月にWBOバンタム級世界王者だったジェーソン・モロニーに挑戦したが、0-2の判定負け。7月に判定勝利で再起している。戦績は21勝（12KO）3敗となる。 　前日計量ではカシメロが計量オーバー、当日計量では両陣営が合意した58.06kgをクリアし、試合が行われることになった。 　試合ではいきなりカシメロが左ボディから右を効かせ、サンチェスをグラつかせる。サンチェスも左を返すも、グラつき続け手をつき、開始20秒で早くもダウン。 　サンチェスはダメージを感じさせない動きか。サンチェスが右をヒットさせると、カシメロがいったん下がる。しかしカシメロがステップインし、右からの強烈な返しの左！まともにもらったサンチェスが、大の字でダウンする。 　なんとか立ち上がったサンチェス、カシメロはロープに追い詰め猛打。サンチェスはなんとかグラつきながらも力の入らないパンチを返すが、カシメロの右を次々ともらう。目がうつろな様子を見てか、レフリーが試合を止めた。 　カシメロはドヤ顔で、片腕立て伏せ。リング上はセコンドたちでのお祭り騒ぎだ。 　カシメロが鮮烈1R KO勝利を挙げた。 　解説の岩佐亮佑は「クソ胸糞悪いすね、しょうもねえ」と体重オーバーのカシメロのKO勝利に不機嫌だ。亀貝喜寛も「サンチェスにはフォローしてほしい」と相手への敬意を求めた。 　喜びのカシメロはマイクで「あまり期待していなかったけど、自分の戦いとは、パワーショットとKOだ」と叫ぶ。 　体重オーバーについては「オーバーウエイトしたけど、計量なんて、関係ない。自分は倒すのみだ」と試合になれば関係無いとする。 　当日計量があったが「今日の10時40分までは我慢して、その後はどうでもいい、食べた！」ときっちり回復したとのこと。 　また「昨日の計量のことでSNSでバッシングされたが、その気持ちでベストを尽くした」と言う。 　最後に「今日はベストを作った、次回は井上尚弥だ、カモン！」と満面の笑顔で、井上戦をコールした。