話題は原発から風俗まで 村上春樹の読者交流サイトが人気
作家・村上春樹さんの期間限定サイト「村上さんのところ」が人気です。内容は、読者から質問・相談を受付け、それに村上春樹さん自身が答えるというもの。サイトオープンの今年の1月15日から、質問募集を締め切った1月31日までの17日間で、およそ3万7000通以上の質問が寄せられたといいます。アクセス数は、現在、累計7600万PVを超え、一日100万PVを超える日も少なくないと言います。 読者とのやり取りでは、「好きな子に連絡先を渡したが返事がこないので落ち込んでいる」という男性に「あなたは人生のことが何もわかっていないようですね。もう35歳でしょう。しっかりしてください」とはっぱをかけたり、「あまり面白くないですよ。調子にのらないでくださいね」というコメントには、「調子には乗っていませんよ」ときっぱり答えたり、「村上さんがつけたいラブホテルの名前は?」といった質問に、「ホテル貝柱」とユーモアたっぷりに答えたりと、歯に衣着せぬやりとりが人気です。 サイト開設から2ヶ月たった3月27日の時点で、村上さんが答えた回答数は2000通以上にのぼります。サイト終了期限までに回答が追いつかず、サイトの開設期間を延長することになりました。 このサイトの運営は、『1Q84』など村上さんの小説を出版している新潮社の管理人「チーム縁の下」が行っています。村上さんは、「原発より交通事故のほうが問題では?」という質問に「原発(核発電所)を認めるか認めないかというのは、国家の基幹と人間性の尊厳に関わる包括的な問題なのです。基本的に単発性の交通事故とは少し話が違います」と応答し、「ノーベル文学賞で騒がれることについてどう思うか」との問いには、「微妙な問題なもので」と率直に答えます。「風俗店に行ったことは?」には、「一度も行ったことがありません」と告白、「小説のタイトルとあらすじを考えて」という要望には、「自分でやって」と投げ返すなど、社会的に争点となっている質問や「下ネタ」、バカバカしい質問などにも、真正面から向き合っています。はたして、質問選びは、すべて村上さんがやっているのでしょうか。また、村上さんを相手にきわどい質問のやりとりをする「チーム縁の下」(管理人さんたち)は、どんな想いでサイトを運営しているのでしょうか。直接、聞いてみました。