琴桜が“命拾い白星”で首位に並ぶ 若元春の膝がわずかに先に着き3敗守る 「白星がつながったので」
◆大相撲 ▽夏場所12日目(23日、東京・両国国技館) 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)が“命拾い”の白星で3敗を守り、首位に並んだ。関脇・若元春(荒汐)が得意とする左差しを許し、上手もつかまれ後退。最後は右上手投げで転がされたかに見えたが、若元春の膝もほぼ同時についた。 物言いの末、若元春の膝がつくのが早いと判断され、行司軍配通りで琴桜が勝利を手にした。支度部屋では「相手も(体が)落ちていたので、もう一丁いけるという気持ちをつくっていました」と心境を明かした。内容では負けていただけに「良くないので、そこをしっかり修正してやっていきたい」と浮かない表情。ただ「白星がつながったので、明日に向けて準備してやっていくだけです」と、湘南乃海との3敗対決に目を向けた。 幕内後半戦の粂川審判長(元小結・琴稲妻)は「際どかった。琴桜が不利な形だったが、(若元春の)膝がついていた」と判断に至った経緯を説明。取り口については「琴桜は立ち遅れたし、相手の四つになってしまった。今場所は受け身になっている。元々、受けも強いけど今日みたいな相撲は危ない。若元春は『よし』と思ったのか、気が緩んだ」と指摘した上で「琴桜はプラスに捉えてほしい。15日間にはきょうみたいな相撲もある」と話していた。
報知新聞社