奄美群島の島おこし人材、沖永良部島に集結し交流連携促進事業をプレゼン
奄美群島広域事務組合が主催する「令和6年度チャレンジ人材交流連携促進事業」のプレゼンテーション報告会「GCD(ガシド)」が12月22日、沖永良部島の知名町フローラル館(知名町知名520)で開催された。(奄美群島南三島経済新聞) 【写真】最後に発表した沖永良部島の窪田さん 奄美群島各地で地域活性化に取り組む8組が登壇し、それぞれの活動内容と今後の展望を披露した。会場には地元住民や関係者が多数集まり、各島が抱える課題や成果を共有する貴重な場となった。 トップバッターは、地元・鹿児島県立沖永良部高校エイサー部。力強い演舞で会場を一気に盛り上げた。2番目は徳之島・天城エイエイオー祭りを主催する麓正高さんが、子どもたちへの郷土愛を育むチャリティーイベントを紹介。収益の一部を地域に寄付する取り組みに、来場者から大きな関心が寄せられた。 3番目に登壇した喜界島のKHK(喜界島放送協会)代表・泰田博也さんは、ダンサーや役者を経て映像作家となり、ユーチューブ番組「喜界島TV」など多彩なメディアを通じて島の魅力を情報発信していると語った。4番目の与論島のNPO法人「海の再生ネットワークよろん」事務局長・池田香菜さんは、サンゴ礁保全を中心に赤土流出防止など海洋生態系の保護に取り組む活動を報告し、会場の注目を集めた。 続く5番目の発表者は、字検村企画観光課・マット・プライドさん(オーストラリア出身)。地域おこし協力隊として奄美の文化や自然を海外目線でガイドし、「つながり」を重視した持続可能な観光プログラムを提案した。6番目に登壇した沖永良部島の後藤健太さんは、世界を巡った経験を生かし、古民家をリノベーションした飲食事業を運営。「農業・漁業・飲食業」の三刀流による島の魅力発信を行っていると述べた。 7番目の奄美大島・学生団体「Annacoto」(元平結凪さん・城音羽さん・安田琉夏さん)は、高校生ならではの自由な発想で地域イベントやオリジナル授業を企画し、島に活気をもたらす様子を紹介。最後に登壇した、一般社団法人「シマスキ」代表理事・窪田貴史さんが若手の島出身者を巻き込んだUターン促進の取り組みを報告し、大きな拍手を浴びながら登壇者による発表は幕を閉じた。 イベント終了後、窪田さんは「自分たちの取り組みを奄美群島全体に発信できる機会はなかなかないので緊張したが、全力でやりきれて楽しかった」と振り返る。各島の熱い思いと多彩な活動が一堂に集まった「GCD(ガシド)」は有意義な情報共有の場となった。
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