高梨臨（撮影：池村隆司）

　現在放送中のオシドラサタデー『単身花日』（テレビ朝日系）が波乱の展開で話題を集めている。主人公の桜木舜（重岡大毅）は、インテリアデザイナーの妻と7歳の娘を残し、中学時代を過ごした鹿児島で単身赴任をすることに。赴任先で初恋の人との再会を果たし、蘇った淡いときめきはやがて危険な快楽へと姿を変え、禁断の四角関係に堕ちていく。主演・重岡大毅（WEST.）演じる桜木舜の妻・ゆり子役を演じる高梨臨に、役どころやストーリーの見どころを聞いた。 【写真】高梨臨 撮り下ろしカット（複数あり）

重岡大毅は撮影現場のムードメーカー

ーー本作のビジュアルが公開された際、特に印象的だったのが高梨さんのヘアスタイルです。今日は後ろでまとめていますが、髪をバッサリとカットされましたね。 高梨臨（以下、高梨）：この業界に入ってからずっとロングで、前に切ったこともあるんですけど、今回はもう上のほうは肩に届かない長さで、ちょっとウルフっぽくしました。こんな髪型にしたのは初めて。自分の中でもすごく新鮮で、新しい気持ちで始まったドラマです。 ーーヘアスタイルからも役作りの片鱗が見えましたが、ゆり子役を演じる上でどんなところにこだわりましたか？ 高梨：結構みんなわかりやすいキャラクターたちの中で、私の演じるゆり子は一番普通というか。幸せな家庭を持って、仕事もバリバリして、割と普通の感覚を持った人物なんです。台本の中で、旦那さんが浮気をしないか監視をしていく感じがどんどんエスカレートしていく様子が、ちょっと奇妙に書かれていたりするので、そこは振り切って思いっきりやって。逆にそれが滑稽でおかしく見えるようなところもあってもいいのかなと思っています。完成したばかりの映像を観たんですけど、私以外の3人がパフェをかけあったり、水をかけたりしていたので、「わ！　楽しそうだな」と思いながら観てました（笑）。 ーー最初に台本を読んだ際、どんな印象を受けましたか？ 高梨：もともと原作は読んでいたので、ストーリー自体はわかってはいたんですけど、ドラマ化するにあたって、ちょっとオーバーにしたりとか、ミステリー要素やコミカルな要素もさらに面白くなるように描かれているので、そういう部分はちゃんと面白く、観ている人も楽しめるような感じでやりたいなと思いました。序盤は、浮気・不倫がテーマの単身赴任ラブストーリーみたいな感じですが、後半からどんどんサスペンス要素が入ってくるので、そこは私が関わるところではないだけに、すごく楽しみにしています。 ーー番組公式Instagramでも撮影の合間の様子が投稿されていますが、現場の雰囲気はどんな感じですか？ 高梨：かなり和気あいあいとした感じで。重岡さんがもうとにかく喋ってくれるので、本当に明るい雰囲気です。 ーー重岡さんとは初共演ですが、撮影に入ってから印象に変化はありましたか？ 高梨：もう、あのまんまというか（笑）。私のほうが年上ですが、同い年の役なので気さくに接してくれれば、とは思っていました。私は人見知りで、でも私が話しかけなきゃいけないよな……なんて思いながらドキドキして現場に入ったんですけど、重岡さんがガンガン、ずっと喋ってくれたのでそんな心配も15秒ぐらいで消えて楽しくやっています（笑）。 ーー今回は夫婦役ですが、2人の距離感を作る上で話し合いはされましたか？ 高梨：特にしていないんですが、花奈役の宮崎莉里沙ちゃんと重岡くんは前に共演していて、2人が仲良かったので、3人のシーンもすごくスムーズに、普通にいそうな家族みたいな関係性が作れました。 ーー舜の同級生役の新木優子さん、田中樹さんとはどんな会話をしましたか？ 高梨：（田中）樹くんとは同じシーンが一瞬あったぐらいで、最後までそんなに絡むことはないんです。だから台本を読んで、ちょっとこっちが恥ずかしくなるような……「いつのトレンディドラマだよ」みたいな（笑）、カッコいい感じの印象を受けて、それを樹くんがどうやって演じていくのか、オンエアで確認するのがめちゃくちゃ楽しみでした。（新木）優子ちゃんは、やっぱり私の演じるゆり子とは対照的というか、ちょっと不思議なタイプの印象があるので、私は余計に家庭感が出せたらいいなと、逆の感じで演じたいと思いました。 ーー重岡さん、新木さん、高梨さんの3人が出演したVTRで、重岡さんと新木さんがゆり子について「すごく理想的ないい奥さん」と評していました。高梨さんはゆり子をどんなふうに捉えていますか？ 高梨：理想的ないい奥さんだと思いますよ。仕事もバリバリできて、子どももあんなすくすく育って、家のこともちゃんとしてますし。ちゃんと旦那さん（舜）のことも支えられてるでしょうし。文句の付け所がないというか。そういう絵に書いたような、ちゃんとした完璧な奥さんが、夫が浮気してるかもって不安になっていくと、どういうふうに変わっていくのかっていうところも観てほしいなと思います。 ーーゆり子を演じる上で、監督とはどんなお話をされましたか？ 高梨：最初に、「とにかく思いきり振り切ってやってください」って言われてたので、声のトーンを落として緊張感を持たせる場面もあれば、他のところではあえて優しく、感情をあんまり見せなかったりもしています。 ーー注目してほしいシーンはありますか？ 高梨：とんかつが結構……いつもとんかつを作ってるキャラなんですけど（笑）。そこに嫉妬の感じが出たりするんですが、そういうところは逆にちょっとおかしく見えるくらいの感じで、思いきり演じているので注目してほしいです。