「いつかは全国で」ローカルアイドルたちの思い 結成7年目・大阪のMary Angel
ローカルアイドルが全国で活躍している。地方を拠点に活動しているアイドルは500組以上ともいわれる。しかし、この「アイドル戦国時代」に、活動を継続していくことはなかなか容易ではない。大阪を拠点に活動している「Mary Angel(メアリーエンジェル)」は17歳の女子高生2人組。活動歴は今年で7年目になり、今年8月には通算1000回目のライブをこなした。彼女たちはいったい何を思い活動しているのか。11月27日発売の新曲イベントのリハーサルの合間に話を聞いた。
小学生時代に結成
メアリーエンジェルは2007年2月に大阪で結成。当初は3人組でメンバー全員が小学生だった。現在のメンバーはRisaさん(17)とYu-Kaさん(17)で、ともに大阪市内の高校に通う女子高生だ。学校の授業があるのでライブなどの活動は土日が中心。代表曲という「Like an Angel」(2012年2月発売)は、オリコン週間チャートの総合で28位、インディーズ・チャートでは1位を記録した。今年8月に1000回目を数えたライブには、2回目からずっと「皆勤」で参加しているファンもいるという。 結成のきっかけは、2人が通っていたダンススクール。レッスンの組は違ったが「自然に遊びに行くように」なり、2006年夏にグループが組まれた。当時Risaさんが10歳、Yu-Kaさんが9歳。半年間のレッスン漬けの後、2007年2月に初ステージに立った。「舞台」はショッピングモール。先輩グループとの合同イベントだったが、誕生したばかりのグループなので自分たちのファンは当然「ゼロ」。足を止めてくれる客もなかった。「通りすがりのお客さんが一度は見てくれたのに立ち去っていくのがつらかった」とYu-Kaさんは初ステージを語る。
「3人」から「2人」へ
活動を始めて数年、彼女たちに試練が訪れる。学業を優先するため、結成以来、苦楽を共にしてきたメンバーの1人が脱退したのだ。辞めたメンバーを応援してきたファンの中にはメアリーエンジェルのファンを辞める人も。「3人の方がよかった」と言われることもあり、2人で泣きながら練習したという。Risaさんは「あの時が一番つらかった」と振り返る。 でも辞める気はなかった。「小学校時代からダンスをやってきて、2人でもやれるというところを見せよう」と串カツ屋で結束を固めた。彼女たちは、自分たちの魅力を「全力でのパフォーマンス」と「ファンとの一体感」と語る。むしろ、2人になってから自信を持ってパフォーマンスできるようになったという。