【山口県】[下松市]公民館、出張所、道の駅、郵便局機能を 米川地域づくり拠点施設建設へ 総事業費6億円、27年供用開始目指す
山口県下松市は老朽化した米川公民館に代わる施設「米川地域づくり拠点施設」を約1キロ離れた民有地に建てることを決め、2日に市議会で開かれた行政説明会で基本計画案を明らかにした。同施設は郵便局や「道の駅」の機能も併設した木造平屋建ての約660平方メートルを想定し、総事業費は約6億円、2027年の供用開始を見込む。 (山上達也)
築68年の米川公民館を建て替え
現在の米川公民館は合併前の旧米川村が1955年に米川小として建設したもの。鉄筋コンクリート2階建て延べ767.8平方メートルだが、耐震性がなく、バリアフリー機能もない。築68年で老朽化が著しいため、住民から建て替えを求める声が上がっていた。 市は昨年4月に地域政策課内に「米川地域拠点施設準備室」を設け、課長補佐を兼ねる神田眞詩室長を中心に基本計画の策定を進めてきた。 行政説明会には地域振興部の原田幸雄部長や大木則英次長、守政彩子地域政策課長、神田室長、吉本崇史主査が出席。議会側は産休中の1人を除く19議員全員が出席した。
地域づくり、防災、にぎわい交流の拠点に
基本計画案によると建設地は県道三瀬川下松線の北側に面している下谷菅沢(くだたに・すげさわ)の民有地6,619.21平方メートルで、同線の南側には末武川が流れている。民有地の買収額1,320万円は市議会3月定例会に提案し、今年度中の買収を目指す。 新施設は「地域づくり拠点」「地域防災拠点」「にぎわい交流拠点」を基本方針とし、公民館、市出張所、道の駅、ATMを有した郵便局の機能を統合。木造平屋建てとし、管理棟(約350平方メートル)▽交流棟(約240平方メートル)▽消防機庫棟(約70平方メートル)で構成。管理棟には現在の公民館にある出張診療の診察室を設け、多目的スペースには「道の駅」機能となる地域特産品の販売コーナーを開設して、ダムカードの配布も担当する。 財源はデジタル田園都市国家構想交付金や緊急防災・減災事業債の活用を想定する。