米、鉄道事業に1兆円拠出 加州の高速網新設など支援
【ワシントン共同】バイデン米政権は西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊とネバダ州ラスベガスを結ぶ高速鉄道網の新設などに82億ドル(約1兆1千億円)を拠出する方針だ。自動車社会の米国で鉄道利用を促進し、二酸化炭素(CO2)排出量を抑える狙いがある。2024年11月の次期大統領選を見据え、地域経済の活性化や雇用拡大にもつなげる。 バイデン大統領が今月8日に全米の主要鉄道事業10件への資金提供を発表した。大統領選の激戦州でもあるネバダ州で演説し「米国にふさわしい世界クラスの高速鉄道を建設する」と述べ、インフラ整備に注力する考えを強調した。 バイデン氏は上院議員時代の36年間、東部デラウェア州の自宅から首都ワシントンまでほぼ毎日、電車で通勤していたことでも知られる。 今回、ロサンゼルス近郊ランチョクカモンガとラスベガスの218マイル(350キロ)を結ぶ高速鉄道計画には最大30億ドルを拠出する。車と比べておおむね半分となる片道2時間ほどでの移動が可能になり、年1100万人超の利用者を見込んでいる。