桑木志帆 メジャー初制覇!21歳“天性”の修正力発揮し完全V「勝てたことは凄い価値がある」
◇女子ゴルフツアー リコー杯最終日(2024年11月24日 宮崎県 宮崎CC=6497ヤード、パー72) 単独首位で出た桑木志帆(21=大和ハウス工業)が3バーディー、3ボギーの72で回り、通算12アンダーをマーク、初日から首位を守る完全優勝でメジャー初制覇を飾った。飛距離と正確なショットを武器にツアー通算3勝目となった。年間女王の竹田麗央(21=ヤマエグループHD)は5位に終わり、史上初の同一年でメジャー3連勝はならなかった。 恒例のフラワーシャワーを浴び、桑木は少し照れくさそうに頬を赤く染めた。3打リードで迎えた最終日。序盤に2つのボギーが先行も「まだ大丈夫」と冷静さを失わなかった。6番で7メートルを沈めると、そこから3連続バーディーでカムバック。新女王・竹田との優勝争いを制し「勝てたことは凄い価値がある」と胸を張った。 修正力は天性の才能かもしれない。この日は朝の練習でショットに不安を抱えていた。それでも7番のティーイングエリアで素振りをした際、ふとひらめいた。「爪先体重になりやすいので、足の裏全体で地面を踏む感覚」を思い出し、アドレスの重心を変更した。中村修コーチ(56)は「そこが彼女の強いところ」と褒め称えた。 プロ4年目で才能が開花した。強さの源はストイックさ。ツアー中もオフとなるはずの月曜でも2時間半みっちりトレーニングする。全試合に同行する父・正利さん(67)は「昔から納得するまでやめない」と目を細めた。初のメジャー優勝で3年シードを獲得。「海外メジャーに出られるように頑張りたい」と来季は米ツアー挑戦も視野に入れる。急成長を遂げる21歳。24年シーズンを最高の形で締めくくった。