連休にイッキ観したい70年代「テレビまんが」 視聴率争いで観られなかった作品は…?
1970年代の子供たちが味わった究極の選択とは?
まだ家庭用ビデオデッキが普及していなかった1970年代、観たいTV番組が重なった場合、いずれかを選択しなければなりませんでした。親子や兄弟とのチャンネル争いはもちろん、時には自分自身で見たい番組が重なることもあったものです。 【画像】「フランス革命+富野監督…皆殺し?」美少女剣士は生き残れるのか『ラ・セーヌの星』の主人公をチェックする! 観たいジャンルの作品が重なる要因は、だいたいがTV局側の対抗心から来ていました。子供向け番組には子供向け番組をぶつける……そういった思考が根本にあるからです。そのため1970年代の子供たちは、観たくても観られない番組が少なくありませんでした。 幸いなことに、1980年代くらいまでは再放送される番組も多くありました。筆者たち当時の子供は、この再放送でようやく観ることのできる番組がいくつかあったわけです。もっとも再放送は予告編がないことがほとんどで、完全な番組視聴というわけではありません。 そうした時代から半世紀余りが過ぎて、TV録画は当たり前、観逃してもネット配信でいつでも観られるという、夢のような環境が整いました。。上述したような昔話は、ビデオデッキ普及後の世代にはピンと来ないかもしれません。 しかし、いつでも観られると思ってしまうと、ついつい先延ばしにしてしまうものです。そこで大型連休の時にこそ、昔は観ることができなかった子供向け番組、いわゆる「テレビまんが」を一気に観ませんか。 まだ「アニメ」と「特撮」という呼び方が一般的ではなかった古き良き時代、裏番組との取捨選択を迫られたテレビまんが作品をピックアップして見ていきましょう。以下、「同じ放送時間帯に3つの作品がカブった作品」を厳選しました。もちろん、当時の時間枠でのお話です。 ※基本的にキー局での放送時間帯で選んでいるため、一部の地域の時間帯とは違う可能性があることはご容赦ください。 ●月曜日19時台 月曜日の19時台は、週明けのゴールデンタイムから激しい視聴率争いをしていたといえる時間帯でした。数多くの対決があったなかで、今回は1976年くらいを注目します。 この時間枠は、日本テレビ系列の『元祖天才バカボン』(1975年10月6日放送開始、1977年9月26日終了)が人気番組でした。『天才バカボン』のアニメ化作品としては2作目にあたり、歴代シリーズでもっとも放送期間が長かった人気作です。 これに対抗してフジテレビ系列では、当時の流行だったロボットアニメとなる『ブロッカー軍団IV マシーンブラスター』(1976年7月5日放送開始、1977年3月28日終了)、NET(現在のテレビ朝日)系列では特撮ヒーロー作品『ザ・カゲスター』(1976年4月5日放送開始、同年11月29日終了)が放送されていました。当時のお子様であるみなさんも記憶を辿ればわかるでしょうが、これらのうちいずれかの作品しか本放送は観られなかったわけです。 ちなみに、この時間枠で長期に渡って君臨することになるTBS系列の『クイズ 100人に聞きました』は、1979年4月2日からの放送で、1976年前後は『YKKアワー キックボクシング中継』という番組が放映されていました。