<福山潤&立花日菜>「魔王軍最強の魔術師は人間だった」インタビュー(2) 魔族に扮した人間を演じる難しさ ヒロイン役ははっちゃけて!
--演じていて印象的だったシーンは?
福山さん 第1話は、原作を読んでいる人だったらある程度テイストは分かると思うのですが、初めて見た方はどこまで遊びのある作品なのか分からないかもしれない。そこを分かってもらうまでの間に、どこまでシリアスにできるのか?という部分は、演じている中でも、第1話ならではの難しいけれど面白いところでした。特に、魔族の王・ダイロクテンが登場するシーンが、全話を通してアイクが一番緊張したシーンだと思います。自分が人間だとバレたらまずいとか、下手打ったら殺される可能性だってある。そこは、演じていてとても楽しかったところでもありますし、思い返せば「こいつが一番汗をかいたのはあそこだった」なと。第1話が一番の山場だったなと。見逃せないシーンですね。
立花さん サティの大事な回の時に「アイク様」とご主人様のことを呼ぶシーンがあるんです。サティは、それまでのシーンで、「アイク様」と言ったり「ご主人様」と言ったり、いろいろな呼び方をしているんですけど、そこに何か意図があるのか、制作チームの方にも伺って、こだわったシーンなので、言葉にこもったサティの思いを感じていただけたらなと思います。
◇お色気キャラのセフィーロ、ブタのジロンに注目
--さまざまな魅力的なキャラクターが登場しますが、注目してほしいキャラクターは?
福山さん この作品では「彼らがいてくれたから成り立った」というキャラクターが、魔王軍のブタのような見た目のジロンと、アイクの上司のセフィーロです。本当にいてくれてよかった。役としてもそうなんですけど、セフィーロ役の伊藤静と、ジロン役の利根健太朗の2人のおかげで、序盤の方向性が決まったなというくらいですね。セフィーロは、能力がある強キャラなのにどこか愛される。それをご本人のキャラクターと確固たる力で見せてもらったおかげで、気持ちよくアイクとして部下ができるんです。ジロンは、イジられキャラなのですが、彼が僕に「ふざけろ」と挑発してくるんですよ。シリアスな部分とコミカルな部分の土台を作ってくれたのがこの2人のキャラクター、2人の声優ですね。あと、各話に出てくるゲストの人たちが面白いんです。そこも楽しみにしていただけるとうれしいですね。