舘ひろし、『あぶない刑事』は柴田恭兵への嫉妬から始まった
2024年5月24日より公開の映画『帰ってきた あぶない刑事』。主演の舘ひろしと柴田恭兵が38年にも渡って演じてきた「あぶない刑事」とふたりの関係を語る。 【写真】映画『帰ってきた あぶない刑事』主演の舘ひろしと柴田恭兵
「役作りなんてなくていい、タカは俺で、ユージは恭サマだから」
銃を構えるしなやかな手の動き、アクションの際にはためくトレンチコートの裾……。1986年当時30代だった舘ひろしと柴田恭兵のダンディズムと、クスリと笑えるコメディ要素で一世を風靡したドラマ『あぶない刑事』。 『踊る大捜査線』『相棒』など、のちの日本の刑事ドラマの雛形になったとも言われる伝説的ドラマだ。映画化はこれまで7本、その総興行収入は98億円にものぼる。 そして2024年の今年、8作目となる映画『帰ってきた あぶない刑事』が封切られる。アクションも多い本作を70代で演じ切った舘ひろし、柴田恭兵に作品への想いを聞いた。 ――8年ぶりに「あぶない刑事」を撮ろうと言われた時、どんなお気持ちでしたか? 舘ひろし(以下、舘) 文句なしに嬉しかったです。僕は撮影当時73歳でしたけれど、体力的にはもう1回は『あぶない刑事』、できるなと思っていましたから。 柴田恭兵(以下、柴田) 僕は、もういいじゃないかと。前作で『さらば あぶない刑事』って言ったんだから、またやったら詐欺じゃないかって(笑)。 でも娘かもしれない女性が現れるっていう設定はいいなと思いましたし、舘さん演じるタカと、僕が演じるユージのプライベートの顔がスクリーンで初めて出せるなら面白いのかなと。 もちろん、舘さんが『集合!』っておっしゃったのでもうそれは文句なく集合させていただきました(笑)。 舘 8年ぶりに撮影現場で恭サマ(柴田)と会って、そうしたら何年開こうが、すぐにタカの気持ちに戻れたんですよ。本当に、一瞬で。 これだけ長くひとつの役を演じていたら、役作りなんてなくていい。タカは俺で、ユージは恭サマなんだから。僕らの人生の半分は、『あぶない刑事』やっているんですからね。