21歳・金子駆大、自己ベスト63で初の単独首位スタート「チャンスでパットが入ってくれた」 右肘の癖を改善しショット安定/国内男子ゴルフ
ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップbyサトウ食品第1日(20日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)ツアー初勝利を狙う金子駆大(21)=フリー=が1イーグル、7バーディーで自己ベストの63で回り、単独首位で滑り出した。1打差の2位に河野祐輝(36)=NTT西日本アセット・プランニング、永野竜太郎(36)=フリー=が続いた。ツアー選手会主催の大会で実行委員長を務める石川遼(32)=CASIO=は66で回って6位。後半9ホールはピンマイクをつけてプレーし、〝お茶の間〟に生声を届けた。 期待の若手が躍動した。21歳の金子が自己記録を2打更新する「63」をマーク。ビッグスコアに笑みが弾けた。 「チャンスでパットが入ってくれて、いいスコアにつながった」 1、2番(ともにパー4)で連続バーディー。6番(パー5)では2オンに成功し、8メートルを沈めてイーグルを奪取。後半も3つ伸ばした。 初の単独首位発進。この日のドライビングディスタンスはランク119位(269・36ヤード)だったが、パーオン率では3位(94・44%)をマークした。劣る飛距離を高精度のショットで補った。 名古屋市出身。ルネサンス豊田高3年時に受けた2020年のプロテストに合格した。昨季は国内メジャーの「日本オープン」で3位に入るなど頭角を現し、初のシードを獲得した。 松山英樹(32)=LEXUS=のコーチを務めた経験のある目沢秀憲氏(33)に約3年前から指導を受けている。今季からはコーチ契約を結び、オフはスイングの際に右肘が伸びてしまう癖を改善。「ショットの不調がなくなって、同じリズムでできている」と安定感がアップした。昨季は7度予選落ちがあったが、今季は7戦全てで決勝ラウンドに駒を進めている。 2週前の「BMWツアー選手権森ビル杯」は初の首位発進だったが、連日順位を落として24位。2日目以降の重要性は痛いほど分かっている。「まだ3日間あるので、きょうと同じようなゴルフができたら」と金子。最後まで集中力を保ち、初の栄冠をつかみ取る。(鈴木和希)