100人が泳いで名残惜しむ 館山の温水プールが閉館(千葉県)
館山市湊の市営25メートル室内温水プールが31日閉館した。最終営業日となったこの日の利用者は100人。泳ぎながら閉館を名残惜しんだ。 同プールは昭和45年12月に開設。これまで多くの市民らに利用され泳力向上、健康・体力づくりの一役を担ってきた。コロナ禍の令和4年度には年間2万6339人の利用があった。 しかし、開設から50年以上が経過し施設全体の老朽化が著しく、市の財政的に維持管理が難しいため、現在の指定管理業務が終了する5年度末に閉鎖。市では財政負担をかけない方法での新温水プール整備に向けた方針を定め、6年度に検討委員会を立ち上げ、検討を始めることになった。 最終営業日となったこの日は、多くの利用者らが水泳に訪れにぎわった。22年間通い続けたという同市北条の佐島とみ子さん(72)は「プールは体力づくりだけでなく、仲間づくりの場でもあった。閉館は名残惜しいけれど十分楽しめた。別の場所でも水泳は続けていこうと思う」と話した。 同プールの管理責任者、原圭吾さん(39)は「台風、コロナ禍で怒とうの5年間だった。これからというときに閉館となってしまうとは思ってもみなかった。しかし、この5年間は利用者や関係者の皆さまに支えられ、さまざまな経験を積めた。ありがとうございました」と感謝していた。